DTM PR

ギター録音のHi-Z/INSTとLINE入力の違い|接続先の選び方

ギターをケーブルで汎用オーディオインターフェースにつないだ宅録環境の生成イラスト
記事内に商品プロモーションを含む場合があります

ギターをオーディオインターフェースにつないだのに、音が小さい、こもる。そんなときはプラグインを替える前に、入力の「Hi-Z」「INST」「LINE」を確認してみてください。

パッシブのエレキギターを直接つなぐなら、ギター直結に対応したHi-Z/INST入力が基本です。 一方、ラインレベルを出力する機器から受けるときはLINE入力を使います。「ケーブルが挿さるか」だけでなく、何の信号を送るかで選ぶのがポイントです。

この記事では、ギター直結・エフェクター経由・ライン出力の3通りで接続先を整理します。特定機材の実機レビューではなく、メーカーの説明書に基づく接続の解説です。

Hi-ZとINSTは何のための入力?

Hi-Zは高い入力インピーダンスを示す表記です。INSTはInstrumentの略で、楽器向けの入力設定を表します。一般的なギター直結用の入力では、ピックアップの信号を受けるために使われます。

パッシブピックアップのギターは、接続先の入力条件によって音色が変わることがあります。音が出ていても、ギターに適した入力とは限りません。まず説明書で「ギターを直接接続できる入力」を探すと、問題を切り分けやすくなります。

ただし、Hi-ZとINSTという名称から、すべての機種が同じ回路や数値だとは判断できません。たとえばFocusriteのScarlett 4i4(第4世代)のガイドでは、Inst設定は入力インピーダンスと入力レベルを変更すると説明されています。単なる音量アップボタンではありません。設定が影響する端子も、その機種では入力1/2の6.35mmジャックに限定されています。

出典:Focusrite:Scarlett 4i4(第4世代)のInst/Line入力の説明。この機種の操作や仕様を、別のインターフェースにそのまま当てはめないでください。

LINE入力との違いは「音の大きさ」だけではない

LINE入力は、シンセサイザーや外部プリアンプなど、ラインレベルの信号を送る機器を受ける入力です。楽器入力との違いには、受けられる信号レベルや入力インピーダンスが関係します。

ギターの出力が小さいからといって、マイク用XLR端子に変換して挿せば解決するわけではありません。端子の形、入力の種類、送る信号の条件を一緒に確認します。Focusriteのマイク・ライン・楽器レベルの解説でも、これらは別の入力条件として整理されています。

「ライン録り」という録音方法の呼び名と、「LINE入力」という端子・設定名は別です。ギターをマイクで収音せずに録る場合でも、直結先にはHi-Z/INSTが必要になることがあります。

接続するもの別:Hi-Z/INSTとLINEの選び方

インターフェースにつなぐもの最初に確認する入力判断のポイント
パッシブのエレキギター・ベースを直接Hi-Z/INST説明書でギター直結への対応を確認する
コンパクトエフェクターの出力機器が指定する楽器入力などペダルの出力仕様と接続例を確認する
ラインレベル出力を持つマルチエフェクターLINE使用端子と出力レベル設定を確認する
シンセサイザーのライン出力LINEモノ/ステレオと必要な入力数も確認する

ギター直結:対応する端子とスイッチを両方確認

ギター用ケーブルを、説明書で指定された楽器入力へつなぎます。切り替え式ならHi-Z/INSTを有効にしてください。スイッチは本体のボタンとは限らず、専用の設定ソフト内にある場合もあります。

同じコンボ端子でも、XLR部分と6.35mmジャック部分で入力の扱いが違うことがあります。また、入力1にはHi-Zがあっても入力2にはない機種もあります。端子の見た目だけで選ばないことが大切です。たとえばSteinberg CI2の公式クイックスタートガイドでは、ギターを入力1/Lにつなぎ、Hi-Zを使う手順が示されています。これは旧製品の具体例であり、現行OSへの対応や購入を勧めるものではありません。

エフェクター経由:「ペダルがあればLINE」と決めない

エフェクターを挟むと、出力の条件がギター直結と変わることがあります。ただし、ローインピーダンスの出力であることと、ラインレベルの出力であることは同じ意味ではありません。

「OUTPUT」とだけ書かれた端子や、電池を使う機器だからという理由でLINE入力へ決め打ちせず、出力レベルとメーカーの接続例を確認します。FocusriteのScarlett 4i4ガイドは、エフェクトペダル経由のギターもInst入力の接続例に含めています。ペダル経由でも楽器入力が適するケースがあるためです。

マルチエフェクターにライン出力設定がある場合は、その設定に合わせてLINE入力を使います。アンプへ送る設定と、録音機器へ送る設定を切り替えられる機材もあるので、端子名と設定画面の両方を見ましょう。

入力を選んだ後の確認手順

  1. ヘッドホン音量と入力ゲインを下げてから接続する。
  2. ギター直結か、機器の出力を受けるかを確認し、入力モードを選ぶ。
  3. DAWのオーディオトラックで、実際につないだ入力番号を選ぶ。
  4. 強く弾く部分も演奏し、入力メーターがクリップしない範囲でゲインを調整する。
  5. 数小節を録音し、入力モニターを切って録音した音を再生する。

入力モードを替えた後は、もう一度ゲインを確認してください。切り替え前と同じノブ位置でも、適切な録音レベルになるとは限りません。ゲイン調整の考え方は、Logic Proのゲインステージングでも解説しています。

Hi-Zにしただけで、アンプの歪みやキャビネットの音が加わるわけではありません。 DAWでアンプシミュレーターを使うなら、入力の設定とプラグインの設定を分けて確認しましょう。

音が小さい・こもる・二重になるとき

音が小さい、こもる場合は、まず楽器入力への接続とHi-Z/INST設定、ギターのボリューム、入力番号を確認します。その後にゲインやプラグインを調べると、入力段の問題と音作りの問題を混同しにくくなります。

音が二重に聞こえる、アンプシミュレーターを設定しても生の音が混ざる場合は、入力インピーダンスとは別にモニター経路を確認します。インターフェースのダイレクトモニターとDAWの入力モニターが同時に鳴っていないか調べてください。Focusriteのダイレクトモニタリング解説は、入力を機器から直接聴く経路と、ソフトウェアの再生音を区別しています。

遅れて聞こえる場合は、DAWのバッファサイズ設定ガイドへ進みましょう。入力モードは接続条件、バッファは処理と遅延に関する設定です。Hi-Zのオン/オフで、すべての録音トラブルが直るわけではありません。

まとめ:直結か、何の出力を受けるかで選ぶ

パッシブギター直結では、対応するHi-Z/INST入力を使うのが出発点です。機器を挟む場合は「エフェクターだからLINE」と決めず、出力レベルとメーカーの接続例を確認しましょう。

機材を買い替える前に、端子・入力モード・入力番号・ゲインを順番に確認すると、原因を探しやすくなります。仕様を確かめながら機材を選ぶ場合は、オーディオインターフェースの用途別比較も参考にしてください。

ベリンガー BEHRINGER UM2 U-PHORIA オーディオインターフェース

関連記事