「スケールの形は覚えたけれど、今弾いている音の名前がわからない」「Cのコードトーンと言われると、いつものCコードしか思いつかない」。ギターの指板を覚えるとき、こういうところで手が止まりませんか?
FRETS(フレッツ)は、指板上の音を見ながら、スケール・コードトーン・音名・ボイシングを練習するWebアプリです。あにPブログのギター練習ツールから、ブラウザで開けます。
この記事では、4つのタブを順番に使い、画面の音を実際のギターで探すところまで説明します。最初から全部覚えようとせず、まずはCメジャーだけで操作に慣れると進めやすいですね。
画面と操作の確認日は2026年10月12日です。掲載画像はFRETSの実画面を撮影しています。
最初に確認すること:弦・フレット・4つのタブ
この記事のギターの例は、標準チューニングの6弦からE・A・D・G・B・Eを前提にしています。画面の指板は上が1弦、下が6弦です。左端の「Open」は開放弦で、右へ1フレット進むと半音上がります。
| タブ | 使う場面 | 最初の練習 |
|---|---|---|
| スケール練習 | スケールの音がどこにあるか調べる | Cメジャーを1本の弦でたどる |
| コードトーン練習 | コードを構成する音を探す | C・E・Gだけを弾く |
| 指板トレーニング | 弦・フレットから音名を答える | 出題位置をギターでも確認する |
| ボイシング練習 | 使う弦を絞って三和音の配置を見る | Cメジャーの基本形と転回形を比べる |
画面上部の「サイトトップに戻る」「ギター練習ツールトップに戻る」は、ブログやアプリ一覧への移動です。練習内容を変えるときは、その下の4つのタブを使います。
用意するもの
ブラウザを開ける端末と、音を出せるスピーカーやヘッドホン。指板の位置を演奏につなげたいときは、標準チューニングのギターも手元に置きます。音量は小さめから確認してください。
スケール練習:Cメジャーを表示して、1本の弦で弾いてみる

画像ではルート音がC、スケールタイプがメジャーになっています。スケール名が並ぶ部分の下に「スケールを再生」と「表示」があり、その下に指板が続きます。選択欄が長いため、指板が見えないときはページを下へスクロールしてください。
表示から演奏までの手順
Cを基準にして、メジャースケールを表示する
黄色い枠の番号と、下の説明を合わせて確認してください。画像をタップすると拡大できます。
① ルート音の選択欄で「C」を選びます。
② スケールタイプの「メジャー」を押します。
指板まで下へスクロールし、赤いCを探します。2弦1フレットのCから、3フレットのD、5フレットのEへ順にたどってみましょう。最初の3音が確認できれば、設定と指板の読み方がつながります。別のスケールを比べるときは、ルートCを残してタイプだけを変更すると違いを追いやすくなります。
- 「スケール練習」タブを選びます。
- 「ルート音」でCを選びます。ルートは、そのスケールの基準になる音です。
- 「スケールタイプ」のメジャーを押します。
- 指板上の表示がC・D・E・F・G・A・Bになっていることを確認します。
- 「スケールを再生」を押し、表示しているスケールを音でも確認します。
- まずは「表示」を音名にして、ギターで同じ名前の音を探します。
Cメジャーの画面ではCが赤、E・Gが青、D・F・A・Bが緑で表示されています。Cを目印にして、まずC・E・G、その間を埋める音、という順に見ると整理しやすいです。ただし、色だけで「どんな伴奏にも合う音」と判断せず、選んだスケールと実際に鳴っているコードを分けて考えます。
音名・度数・非表示の使い分け
度数で役割を読み、非表示で思い出す
黄色い枠の番号と、下の説明を合わせて確認してください。画像をタップすると拡大できます。
① Cメジャーを表示したまま「度数」を選びます。
② 位置を確認したら「非表示」へ切り替えます。
まず2弦5フレットのEが、Cを基準にした3度だと確認します。その位置を覚えてから文字を隠し、「音名はE、度数は3」と答えてみてください。最後に音名表示へ戻して答え合わせします。表示を変える操作とルートを変える操作を分けると、どこを基準に考えているのか見失いにくくなります。
「表示」は音名・度数・非表示から選べます。音名はCやDなどの名前を覚えるとき、度数はルートからの関係を考えるときに使います。たとえばCメジャーではCが1度、Eが3度、Gが5度です。
非表示は、文字の答えを見ずに音名を思い出す練習に使います。まず音名で位置を確認し、次に度数へ切り替え、最後に非表示で答えてから音名へ戻す、という順番です。最初から隠してしまうより、覚えた範囲を確かめるために使うほうが取り組みやすいでしょう。
ギターで試す例:2弦だけでCからCへ
標準チューニングの2弦で、次の位置をゆっくり弾きます。
| 音名 | C | D | E | F | G | A | B | C |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 2弦のフレット | 1 | 3 | 5 | 6 | 8 | 10 | 12 | 13 |
最初は画面を見て構いません。「C、D、E…」と音名を言ってから弾き、戻るときはC・B・A…と逆順にします。1本の弦に絞ると、E–FとB–Cは隣のフレット、それ以外は1フレット分間が空くことを確認できます。
これは速弾き用の運指ではなく、音程とフレットの対応を確かめる練習です。指が届かないところは手を移動させましょう。
選択できるスケール全23項目
画面にある選択肢を、表示のグループごとにまとめます。メジャーとアイオニアン、ナチュラルマイナーとエオリアンのように、同じルートなら構成音が重なる項目もあります。
| グループ | 選択項目 |
|---|---|
| メジャー系・2項目 | メジャー、メジャーペンタトニック |
| マイナー系・4項目 | ナチュラルマイナー、ハーモニックマイナー、メロディックマイナー、マイナーペンタトニック |
| モード・11項目 | アイオニアン、ドリアン、フリジアン、リディアン、ミクソリディアン、エオリアン、ロクリアン、リディアン♭7、ロクリアン♮2、ハーモニックマイナーP5↓、ファンクショナルディミニッシュスケール |
| 特殊スケール・6項目 | ブルース、ホールトーン、ディミニッシュ(HW)、ディミニッシュ(WH)、オルタード、スパニッシュ8 |
使い始めは、同じルートのままメジャー→メジャーペンタトニックへ切り替えるのがおすすめです。Cなら7音のC・D・E・F・G・A・Bから、5音のC・D・E・G・Aに変わります。どの音が減ったのかを指板で探してください。
次にAナチュラルマイナーとAマイナーペンタトニックを比べると、A・B・C・D・E・F・GからA・C・D・E・Gへ変わります。名前を増やす前に、この2組を弾き分けるだけでも練習になります。
モードは音の並びだけでなく、どの音を中心として聴くかも大切です。たとえばDドリアンとCメジャーの構成音は同じですが、Cに着地する練習とDに着地する練習では、意識する中心が変わります。
5分の練習例
最初の2分でCメジャーを2弦上で往復し、次の2分はCメジャーペンタトニックへ切り替えてFとBを抜いて弾きます。最後の1分は画面から目を離し、C・E・Gの位置を言ってから弾きましょう。曖昧だった音だけを画面で確認すると、毎回最初から覚え直さずに済みます。
コードトーン練習:コードの名前を、構成音と結びつける

このタブでは、スケールの7音すべてではなく、選んだコードの構成音を表示します。画像のCメジャーならC・E・Gです。赤いCを基準にすると、別の場所にある同じコードも探しやすくなります。
操作手順と2つの再生ボタン
- 「コードトーン練習」を開きます。
- 「ルート音」でC、「コードタイプ」でメジャーを選びます。
- 指板にC・E・Gの位置が表示されていることを確認します。
- 「和音再生」で、構成音を重ねた響きを確認します。
- 「アルペジオ再生」で、構成音を順番に確認します。
- 同じCのまま「マイナー」へ切り替え、EがE♭に変わることを確認します。画面でD♯と表記される場合、平均律ではE♭と同じ高さです。
和音は音を重ねた響きを比べるとき、アルペジオは1音ずつ追うときに使います。再生ボタンがあるからといって、画面上の全ポジションを同時に押さえる必要はありません。
9種類のコードタイプと構成音
以下はルートをCにしたときの音楽理論上の構成音です。♭や♯の綴りはコードの度数に合わせているため、画面の異名同音表記と異なる場合があります。
| 画面のコードタイプ | コード表記 | 構成音 | 度数 |
|---|---|---|---|
| メジャー | C | C・E・G | 1・3・5 |
| マイナー | Cm | C・E♭・G | 1・♭3・5 |
| ディミニッシュ | Cdim | C・E♭・G♭ | 1・♭3・♭5 |
| オーギュメント | Caug | C・E・G♯ | 1・3・♯5 |
| メジャー7th | Cmaj7 | C・E・G・B | 1・3・5・7 |
| マイナー7th | Cm7 | C・E♭・G・B♭ | 1・♭3・5・♭7 |
| ドミナント7th | C7 | C・E・G・B♭ | 1・3・5・♭7 |
| マイナー7th(♭5) | Cm7♭5 | C・E♭・G♭・B♭ | 1・♭3・♭5・♭7 |
| ディミニッシュ7th | Cdim7 | C・E♭・G♭・B𝄫 | 1・♭3・♭5・𝄫7 |
Cdim7のB𝄫は、平均律ではAと同じ高さです。「7thは全部同じ音を足す」と覚えず、Cmaj7ならB、C7ならB♭という違いから確かめてみてください。
5分の練習例:CとCmの1音だけを変える
まず1〜3弦だけを使い、3弦5フレット=C、2弦5フレット=E、1弦3フレット=Gを順に弾きます。これがCメジャーの構成音です。
次に、2弦だけを4フレットへ移します。音はEからE♭へ下がり、Cマイナーの構成音になります。最初の2分は1音ずつ、次の2分は3本を軽く鳴らして比較し、最後の1分で「変えたのは3度の音」と言えるか確認しましょう。
形と音名をセットで覚える
同じ形を横へずらせるのがギターの便利なところです。ただ、形だけだとコード名を見失いやすくなります。まずルートの位置を確認してから、3度・5度がどこにあるかを探すと、別のキーでも考えやすくなります。
指板トレーニング:弦とフレットから音名を答える

「指板トレーニング」は、表示された弦とフレットに当たる音を4択で答えるモードです。上部に正解数・回答数・正答率が表示されます。
- 「指板トレーニング」を開きます。
- 「6弦19フレット」のような出題を読みます。
- 4つの音名から1つを選び、正誤を確認します。
- 正解時には音が鳴る案内があります。音量を確認したうえで、ギター上の位置も確かめます。
- 「次の問題」で進みます。区切りをつけてやり直すときは「リセット」を使います。
画像の6弦19フレットはBです。操作確認でもBを選ぶと正解になりました。19フレットを開放弦から1つずつ数えるより、まず12フレット分を引いて6弦7フレットと同じ音名と考えると探しやすいですね。
音名を思い出すための基準
| 基準の位置 | 音名 |
|---|---|
| 6弦の開放・12フレット | E |
| 6弦3フレット | G |
| 6弦5フレット | A |
| 6弦7フレット | B |
| 6弦8フレット | C |
| 5弦の開放・12フレット | A |
| 5弦3フレット | C |
| 5弦5フレット | D |
| 5弦7フレット | E |
1弦と6弦はどちらもE弦なので、同じフレットなら音名が一致します。ただし音の高さは2オクターブ違います。音名と実際の高さを混同しないようにしましょう。
5分の練習例:正答率より、迷った位置を回収する
正解した位置を確認してから次へ進む
黄色い枠の番号と、下の説明を合わせて確認してください。画像をタップすると拡大できます。
① 「正解」の表示を確認し、出題された弦とフレットを読み直します。
② 音の位置を確かめてから「次の問題」を押します。
この例は5弦23フレットなので、標準チューニングの5弦Aから数えてG♯です。23から12を引き、5弦11フレットのG♯と同じ音名として確かめられます。画像の補助表記「B弦」は誤表示のため、弦番号と標準チューニングを基準にしてください。
3分間問題を解き、間違えた位置や時間がかかった位置を2〜3個メモします。残り2分で、その位置をギター上で弾き直してください。たとえば6弦19フレットで迷ったなら、7フレットのBと19フレットのBを続けて弾きます。
点数を上げるだけでなく、「なぜその音になるか」を指板で確認してから次へ進むのがこの練習のポイントです。練習の記録を残したい場合は、日付・問題数・苦手だった位置を手元にメモしておくと振り返れます。
ボイシング練習:3本の弦でコードの並びを比べる

ボイシングは、コードの音をどの高さ・どの順番に配置するか、ということです。C・E・Gを使っていても、低いほうからC・E・Gと並べる場合と、E・G・Cと並べる場合では配置が変わります。
画面には使用する弦、ルート音、コードタイプ、表示モードの選択欄があり、選んだ条件に合わせて三和音の基本形・第1転回形・第2転回形を指板で確認できます。指板の下には「再生」と「リセット」があります。
操作手順
- 「ボイシング練習」を開きます。
- 「使用する弦」で練習したい弦パターンを選びます。画像は6〜4弦(低音弦)です。
- 「ルート音」をC、「コードタイプ」をメジャーにします。
- 「表示モード」を音名にし、表示されたC・E・Gを確認します。
- 3本の弦から1音ずつ取り、下の表のような1組のフォームを弾きます。
- 「再生」で音を確認し、別の配置も試します。設定をやり直すときは「リセット」を使います。
弦パターンとコードタイプの選び方
高音側の3本だけでCメジャーを探す
黄色い枠の番号と、下の説明を合わせて確認してください。画像をタップすると拡大できます。
① 「使用する弦」で「3〜1弦(高音弦)」を選びます。
ルートC・メジャーのまま、表示が1〜3弦へ絞られたことを確認しましょう。ギターでは3弦5フレットC、2弦5フレットE、1弦3フレットGを1音ずつ弾けます。低音側と同じ構成音でも、使う音域や形が変わります。形を丸ごと移そうとせず、各弦の音名を読み直してから押さえてみてください。
「使用する弦」には6〜4弦(低音弦)、5〜3弦、4〜2弦、3〜1弦(高音弦)の4つがあります。6〜4弦なら低い音域、3〜1弦なら高い音域で、同じコードの配置を確認できます。まず1つの組み合わせに慣れてから、隣の3本へ移りましょう。2弦を含む組み合わせでは同じ形をそのまま移せるとは限らないので、音名を見直してください。
コードタイプは、コードトーン練習と同じくメジャー、マイナー、ディミニッシュ、オーギュメント、メジャー7th、マイナー7th、ドミナント7th、マイナー7th(♭5)、ディミニッシュ7thの9項目です。
ただし、このタブの画面説明は「3和音ボイシング」です。7thを選択できることと、四和音の全構成音が1つのフォームに含まれることは別です。まずメジャーやマイナーの三和音で配置を練習し、7thを選んだ場合はコードトーン練習の4音と照合して、省略されている音がないか確かめてください。
6〜4弦で弾くCメジャーの3つの配置
次の表は、標準チューニングのギターで試すためのフォーム例です。各弦から1音ずつ選んで、C・E・Gをそろえます。
| 配置 | 6弦 | 5弦 | 4弦 | 低い音から |
|---|---|---|---|---|
| 第2転回形 | 3フレット G | 3フレット C | 2フレット E | G・C・E |
| 基本形 | 8フレット C | 7フレット E | 5フレット G | C・E・G |
| 第1転回形 | 12フレット E | 10フレット G | 10フレット C | E・G・C |
転回形は最低音が何かで区別します。CメジャーならCが最低音で基本形、Eなら第1転回形、Gなら第2転回形です。画面には複数の配置が並ぶため、赤いCだけをつなぐのではなく、3種類の音が1組になるよう確認します。
指板全体の表示は、全部を同時に押さえる指示ではありません
同じ弦に複数の位置が表示されますが、1つのコードフォームでは各弦から1つずつ選びます。音名が合っていても指が届くとは限らないため、無理なストレッチはせず、弦の組み合わせや位置を変えてください。
5分の練習例:低音を聴いてからコード名を確認する
まず基本形を1分、第2転回形を1分、1音ずつ弾きます。次の2分で2つを交互に弾き、「最低音がC」「最低音がG」と声に出して確認。最後の1分は、各フォームのCが何弦何フレットかを答えます。
最低音が変わっても、使っている音名がC・E・GならCメジャーの構成音です。コード名と最低音を区別して考える練習になります。
毎日の10分メニューと、つまずいたときの見直し
4モードを一度に長く練習するより、同じルートでつなぐと復習しやすくなります。
| 時間 | すること | 終わる前に確認すること |
|---|---|---|
| 0〜3分 | Cメジャーを表示し、2弦でCからCへ往復 | E–F、B–Cが半音と説明できる |
| 3〜5分 | Cのコードトーンを表示してC・E・Gを弾く | スケールの7音から3音を選べる |
| 5〜8分 | 指板トレーニング | 迷った位置を1つギターで確認する |
| 8〜10分 | Cメジャーのボイシングを2組弾く | 各フォームの最低音とルートを答える |
音が鳴らない場合は、再生ボタンを直接押し、端末・ブラウザタブのミュート、音量、接続中のヘッドホンや出力先を確認してください。ページを開いただけで音が鳴る操作ではありません。
指板の音が手元のギターと違う場合は、チューニングを確認します。この記事の位置例はEADGBEを前提にしているため、半音下げやドロップDでは同じフレットでも実音が変わります。
表示が多すぎて覚えられない場合は、1本の弦、3音、1オクターブのいずれかに絞ります。画面の全範囲を一度に暗記する必要はありません。スマホで位置が見分けにくい場合は端末を横向きにするなど、フレット番号と弦を読める大きさで確認しましょう。
再生できたのにギターで弾けない場合は、音の理解と運指を分けて練習します。アプリで構成音を確認したあと、ゆっくり1音ずつ押さえ、最後にまとめて鳴らしてください。
覚えた音を別のアプリで使う
FRETSでC・E・Gの位置がわかったら、Chord Makerに同じ位置を入力して、コード候補を調べられます。「コード名から音を見る」と「音からコード名を考える」を往復する練習です。
コード進行に合わせて練習したいときは、JamLicksへ進み、伴奏のコードと今弾こうとしている音を結びつけてみてください。
まずはCメジャーを表示して、2弦1フレットのCを見つけるところから。音名を言って、画面で確かめて、ギターで弾く。この順番で、覚えた形に音の名前を付けていきましょう。













