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SESSION STRINGS 2通常版でアーティキュレーションを切り替える方法【Logic Pro】

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Native InstrumentsのSESSION STRINGS 2通常版(Proではない方)でも、Kontakt内でSESSION STRINGS 2を奏法単位で複数立ち上げ、それぞれに異なるMIDIチャンネルを指定すれば、Sustain、Staccato、Pizzicatoなどを曲の途中で切り替えられます。

今回はLogic Proを使い、Kontakt側で設定したMIDIチャンネルをLogic Proのアーティキュレーションセットへ登録します。一度登録してしまえば、ピアノロールのアーティキュレーションメニューからノートごとに奏法を選ぶだけです。キースイッチノートを打ち込む必要がなく、通常版でも分かりやすく奏法を管理できます。

今回の切り替え方法

  1. Kontakt内でSESSION STRINGS 2を奏法ごとに立ち上げる
  2. 各奏法に別々のMIDIチャンネルを指定する
  3. Logic Proのアーティキュレーションセットへ奏法名とMIDIチャンネルを登録する
  4. ピアノロールから使いたい奏法を選ぶ

この記事ではKontakt 8とLogic Proの画面を使います。KontaktやLogic Proのバージョンによって、メニュー名や表示位置が多少異なる場合があります。

今回の仕組み:奏法ごとにMIDIチャンネルを分ける

今回の方法では、Kontakt内の1つ目のSESSION STRINGS 2をSustain専用、2つ目をStaccato専用、3つ目をSpiccato専用というように、1つのスロットにつき1奏法として使います。

そして、SustainにはMIDIチャンネル1、StaccatoにはMIDIチャンネル2というように、奏法ごとに受信するMIDIチャンネルを分けます。Logic Proからチャンネル1のノートを送ればSustain、チャンネル2ならStaccatoが鳴る仕組みです。

Logic Proでは、このチャンネル番号をアーティキュレーションセットへ登録できます。そのため、実際の編集時にMIDIチャンネル番号を毎回意識する必要はありません。ピアノロールで「Sustain」「Staccato」などの名前を選ぶだけで、Logic Proが対応するチャンネルへ振り分けてくれます。

SESSION STRINGS 2通常版のVelocity Switchは2奏法をベロシティで弾き分ける機能です。今回は複数の奏法をLogic Proから明示的に選べるようにするため、Velocity Switchそのものを切り替え手段にはせず、各スロットを1奏法として使用します。

Kontaktで奏法ごとのSESSION STRINGS 2を用意する

1.最初のスロットをSustain専用にする

1つ目のSESSION STRINGS 2でMAINをSustainに設定します。別の奏法へ意図せず切り替わらないよう、Velocity Switchの境界は127側へ寄せます。この操作は奏法を切り替えるためではなく、このスロットをSustain専用として使うための準備です。

Session Strings 2でSustainを選びVelocity Switchの境界を上限に設定した画面
MAINをSustainにし、Velocity Switchの境界を右端へ寄せます。

注意:VEL SWITCH側には別の奏法が残ります。境界を127側へ寄せた場合でも、最大ベロシティのノートでVEL SWITCH側が発音する可能性があります。意図しない切り替えが起きたら、MIDIノートのベロシティを126以下にしてください。

2.2つ目のSESSION STRINGS 2を読み込む

まず、1つ目のSession Strings 2をSustain用として設定します。次に、Kontaktのラックへ2つ目のSession Strings 2を読み込みます。

KontaktにSession Strings 2を2つ読み込んだ画面
同じKontaktインスタンス内へSession Strings 2を追加します。

3.SustainをMIDIチャンネル1に設定する

Kontakt左側のラックで1つ目のSession Strings 2を右クリックし、Set MIDI Input → Port A [from host] → 1を選びます。これでMIDIチャンネル1を受け取ったノートだけがSustain用スロットを鳴らします。

KontaktのSet MIDI InputでSession Strings 2をMIDIチャンネル1に設定する画面
Sustain用スロットはPort AのMIDIチャンネル1へ割り当てます。

4.2つ目をStaccato専用にする

2つ目のSession Strings 2を選択し、MAINをStaccatoへ変更します。Sustainと同じようにVelocity Switchの境界を上限側へ寄せておきましょう。

2つ目のSession Strings 2のMAINをStaccatoに変更した画面
2つ目のスロットをStaccato専用として使います。

5.StaccatoをMIDIチャンネル2に設定する

2つ目のスロットを右クリックし、Set MIDI Input → Port A [from host] → 2を選択します。これでMIDIチャンネル1はSustain、チャンネル2はStaccatoという対応になります。

Staccato用Session Strings 2をMIDIチャンネル2に設定する画面
奏法ごとに重複しないMIDIチャンネルを設定します。
ここまでの対応関係

  • MIDIチャンネル1:Sustain
  • MIDIチャンネル2:Staccato

Logic Proでアーティキュレーションセットを作る

6.トラックインスペクタから「新規」を選ぶ

Logic Proへ戻り、対象のソフトウェア音源トラックを選びます。トラックインスペクタのアーティキュレーションセット欄を開き、「新規」を選択してください。

Logic Proのトラックインスペクタでアーティキュレーションセットの新規を選ぶ画面
既存セットではなく、Session Strings 2用のセットを新規作成します。

7.奏法名とMIDIチャンネルを登録する

アーティキュレーションセットエディタの「アーティキュレーション」タブで行を追加し、Kontakt側と同じ対応になるよう設定します。

  • Sustain:チャンネル1
  • Staccato:チャンネル2

アーティキュレーションIDは各行で重複しない番号にします。画面例ではSustainをID 1、StaccatoをID 2としています。ここで重要なのは、名前・ID・MIDIチャンネルの対応を崩さないことです。

Logic ProのアーティキュレーションセットにSustainとStaccatoのMIDIチャンネルを登録した画面
Sustainはチャンネル1、Staccatoはチャンネル2に設定します。

8.ピアノロールでノートごとに奏法を選ぶ

MIDIリージョンを開き、ピアノロールで切り替えたいノートを選択します。ノートインスペクタの「アーティキュレーション」からSustainまたはStaccatoを選べば、選択したノートが対応するMIDIチャンネルへ送られます。

Logic Proのピアノロールでノートのアーティキュレーションを選ぶ画面
ノート単位でSustainとStaccatoを切り替えられます。

ここまで登録すれば、普段の操作は簡単です。ピアノロールでノートを選び、アーティキュレーション欄から奏法名を選ぶだけで切り替えられます。設定後は同じ音程の短いノートを2つ用意し、一方をSustain、もう一方をStaccatoにして試聴すると確認しやすくなります。

ほかの奏法も追加する方法

Spiccato、Tremolo、Pizzicato、Legato、Portamentoなどを使う場合も手順は同じです。Kontakt内へSession Strings 2を追加し、MAINで奏法を選び、空いているMIDIチャンネルを順番に割り当てます。

Kontaktに複数のSession Strings 2を読み込み奏法ごとに設定した画面
必要な奏法の数だけSession Strings 2を読み込みます。

続いて、Logic Pro側にも同じ奏法名とMIDIチャンネルを登録します。画面例では次のように設定しています。

奏法アーティキュレーションID例MIDIチャンネル
Sustain11
Staccato22
Spiccato33
Tremolo314
Pizzicato285
Legato46
Portamento237
Accented78
Slide Up409
Slide Down4110
Acc Cresc4211
Crescendo4312
Session Strings 2用Logic Proアーティキュレーションセットの完成例
Kontakt側と同じMIDIチャンネルになるよう、すべての奏法を登録します。

画面例のアーティキュレーションIDは設定例です。Kontaktへ奏法を振り分けるうえでは、各奏法に設定したMIDIチャンネルがKontakt側と一致していることが重要です。

音が出ない・奏法が変わらないときの確認ポイント

チェックリスト

  • Kontaktの各スロットがOmniのままになっていないか
  • 同じMIDIチャンネルを複数の奏法へ重複して設定していないか
  • Logic Proのアーティキュレーションセットが対象トラックで選ばれているか
  • ピアノロールのノートにアーティキュレーションが割り当てられているか
  • 奏法変更後のサンプル読み込みが終わっているか
  • 最大ベロシティによってVEL SWITCH側の奏法が鳴っていないか

すべてのスロットがOmniになっていると、1つのノートですべての奏法が同時に鳴ります。また、Kontaktのメモリ使用量は読み込む奏法数に応じて増えます。実際に使う奏法だけを用意し、設定後はKontaktのマルチやLogic Proのパッチ/プロジェクトテンプレートとして保存しておくと効率的です。

まとめ

SESSION STRINGS 2通常版で複数の奏法を切り替えるには、Kontakt内でSESSION STRINGS 2を奏法単位で立ち上げ、各スロットに異なるMIDIチャンネルを指定します。

今回はLogic Proのアーティキュレーションセットへその対応関係を登録しました。最初にセットを作っておけば、ピアノロール上でSustain、Staccato、Pizzicatoなどの奏法名を選ぶだけで、ノート単位の切り替えができます。

  1. 使いたい奏法の数だけSESSION STRINGS 2をKontaktへ読み込む
  2. 各スロットを1つの奏法専用に設定する
  3. 奏法ごとにPort AのMIDIチャンネルを設定する
  4. Logic Proで新しいアーティキュレーションセットを作る
  5. Kontaktと同じ奏法名・MIDIチャンネルを登録する
  6. ピアノロールでノートごとに奏法を選ぶ

一度セットを作って保存すれば、次回からはSustain、Staccato、Pizzicato、Legatoなどをスムーズに使い分けられます。Logic Proの音作りも深めたい方は、Logic Pro Ensembleの使い方も参考にしてください。ほかの音源も比較したい場合は、DTM音源ライブラリ特集で選択肢を確認できます。

参考資料

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