「カポ2でC」と書かれたコード譜。ギターはCの形で弾いているのに、鍵盤やベースには何のコードを伝えればよいのでしょうか。
答えはDです。カポを2フレットに付けると、同じフォームで鳴る音が半音2つ分、つまり1音上がります。
ここでは、標準チューニングのギターに、6本すべての弦を押さえるカポを付ける場合で説明します。
押さえる形と実際のコード名
カポを使うときは、フォーム名と実音のコード名を分けて考えると整理しやすいですね。フォーム名は指の形、実音は実際に鳴っている音から付けるコード名です。
たとえば「カポ2・Cフォーム」なら、2フレットのカポをナットの代わりとして、そこから相対的にCの形を押さえます。カポなしのCと同じ絶対位置に指を置く、という意味ではありません。
カポは弦の振動する部分を短くして音を高くします。この仕組みは、ヤマハの「弦と音の高さの法則」でも説明されています。
ギターの1フレットは半音です。Cから半音上がるとC♯、もう半音上がるとD。したがって、カポ2でCフォームを弾くと、実音はDになります。
ヤマハのカポ解説では、同じフォームのまま5カポで2音半上がる例も紹介されています。
2カポで弾くコード進行の例
C–G–Am–Fという形の進行を、そのまま2カポで弾くと、実音は次のように変わります。説明用に作った例です。
| 押さえる形 | 2カポの実音 |
|---|---|
| C | D |
| G | A |
| Am | Bm |
| F | G |
メジャーを表すCやGだけでなく、Amも同じだけ上がってBmになります。mや7などのコードの種類は保ち、根音を半音2つ分上げる、という考え方です。
この例をCメジャーの進行として弾いていたなら、2カポではDメジャーへ移調したことになります。ただし、Cフォームを1つ弾いただけで曲全体のキーが決まるわけではありません。
合奏で伝えるなら
ギターには「2カポでC–G–Am–F」、カポを使わない鍵盤やベースには「実音でD–A–Bm–G」と伝えると、コード名の食い違いを避けやすくなります。
原曲のキーを保つときの逆算
「Cの形のまま音を上げたい」と「実音のCを別の形で弾きたい」は、別の作業です。
実音のCを保つなら、カポの分だけ低いフォームを選びます。たとえば、3カポでAフォームを弾くと実音はC。Aから半音ずつA♯、B、Cと上がるためです。
同じように、C–G–Am–Fという実音の進行を3カポで保つなら、フォームはA–E–F♯m–Dに変えます。
カポを付けたからといって、すべてのコードが簡単な形になるとは限りません。この例ではF♯mが残るので、覚えているフォームに合わせて位置を選びたいですね。
コードをキーの中の番号で整理したい場合は、度数から音名とトライアドを覚える練習も参考にしてみてください。
コード譜とチューニングの確認
コード譜を見るときは、カポの位置に加えて、書かれたコードが押さえる形なのか、実音なのかを先に確認してください。譜面の注記が分からなければ、伴奏のコード名と照らし合わせると確認しやすくなります。
カポの位置を変えた後は調弦も確認
Fenderは、カポの着脱や移動でチューニングがずれる場合があると説明しています。コード名が合っていても響きがずれる場合は、音の高さも確かめてください。
出典:Fender「The Capo: 6 Things You Need to Know」。公式資料の確認日は2026年10月18日です。
まずは「何フレットのカポで、何の形を押さえ、実際には何が鳴るのか」を1コードずつ分けてみてください。カポ2のCがDと分かれば、同じ進行の残りも同じ半音数で読み替えられます。








