AmpliTube 5の無料版で、ギターの練習や録音はどこまでできるのでしょうか。まず試したいのは、付属アンプとキャビネットで基本の音を作り、クリーン、クランチ、リードを弾き分けることです。機材を追加する前に、入力設定を整え、音を一つずつ調整しましょう。
結論:AmpliTube 5 CSは、無料収録モデルで音作りを始められるMac/Windows用ソフトです。単体でもDAWのプラグインとしても使えます。追加モデルの購入や試用もできますが、画面に並ぶ機材がすべて無料で使えるわけではありません。
本記事は2026年10月9日に公式資料を確認して更新しました。無料収録数は公式ページ間にも差があるため、参照した一覧と注意点をあわせて紹介します。
AmpliTube 5 CSで無料でできること・追加購入する範囲
CSは「Custom Shop」の略です。無料収録モデルは期限付き体験版とは別の扱いで、継続して使えます。アンプの歪み、キャビネット、エフェクトを組み合わせ、自宅練習やDAWでのギター・ベース録音を始められます。対応形式や動作環境は、導入前に公式の仕様ページで使用中のOS・DAWと照合してください。
| やりたいこと | 確認する範囲 |
|---|---|
| 練習・基本の音作り | 無料収録モデルで開始 |
| DAWで録音する | プラグインとして使用 |
| 追加機材を使う | 購入・収録版を確認 |
| 有料機材を試す | 試用条件と期限を確認 |
追加機材は個別モデルやコレクションなどの形で販売されています。プリセットを開けても、構成するアンプやエフェクトを所有していなければ、その音をそのまま再現できるとは限りません。無料で始めるなら、まず所有済みの機材だけで組み立てましょう。入手・追加購入の案内はAmpliTube 5 CS公式ページで確認できます。
無料収録モデルは何種類?公式一覧の見方
2026年10月9日確認時点の公式Gearページの「What’s Inside」には、次の内訳が掲載されています。下方には追加購入できるモデルも並ぶため、ページ内の機材すべてを無料収録と数えないようにしてください。
| 種類 | Gearページ掲載数 |
|---|---|
| ストンプ | 10 |
| アンプ | 6 |
| キャビネット | 7 |
| スピーカー | 4 |
| マイク | 3 |
| ラックエフェクト | 6 |
| ルーム | 6 |
| 合計 | 42 |
公式収録一覧PDF v5.10.4(2025年3月27日更新)は、スピーカー3、合計41と記載しています。また、公式Infoの紹介文にはアンプ5という表記もあります。上表はGearページの掲載数です。実際に使える機材は導入版とアカウントの所有内容で確認してください。購入履歴や機材登録特典があれば、無料版の基本構成以外も利用できる場合があります。
無料収録一覧に載る6つのアンプ
次の名称を目印に探してください。表記は公式PDFに合わせています。
- Brit 8000
- American Tube Clean 1
- American Tube Clean 2
- British Tube Lead 1
- SLD 100
- Solid State Bass Preamp
GearページではAmerican Tube Clean 1を「American Tube Clean」と表記しています。見つからないときは名前だけで判断せず、導入した版の一覧も確認しましょう。
アンプは歪みや音の基本的な性格、キャビネットはスピーカーを通した音の輪郭を作る部分です。まずアンプとキャビネットを一つずつ選び、あとから必要なエフェクトを足すと、何が音を変えたのか把握しやすくなります。
導入から音が出るまでの手順
1.Product Managerでインストール・認証する
- 公式CSページのダウンロード案内から進み、IKアカウントを用意します。
- IK Product Managerをインストールし、同じアカウントでログインします。
- 製品一覧からAmpliTube 5を確認し、画面の案内に従ってダウンロード・インストール・認証を済ませます。
- DAWで使う場合は、対応するプラグイン形式もインストール対象になっているか確認します。
Product Managerは製品の登録、インストール、認証、更新を管理するソフトです。インストールできたことと、利用権が認証されていることは分けて確認しましょう。特典付きハードウェアを持っている場合は、その製品の登録案内も確認してください。
2.ギターとオーディオインターフェースを接続する
ギターをインターフェースの楽器用入力へ接続します。入力にINST/Hi-Zなどの切り替えがある場合は、機器の説明書に従って楽器用に設定してください。ヘッドホンやモニタースピーカーも、最初は同じインターフェースにつなぐと経路を確認しやすくなります。
強めに弾いても入力がクリップしないよう、インターフェースのゲインを調整します。入力を過大にしてからソフト側で音量を下げても、入力時の歪みは取り除けません。
3.単体版で入出力を確認
AmpliTubeを単体で起動し、オーディオ設定で入力・出力デバイスとチャンネルを指定します。ギターを挿した入力番号と、ヘッドホンをつないだ出力を合わせ、弾いたときに入力メーターが動くかを確認してください。Windowsで専用ASIOドライバーが提供される機器は、メーカーの導入手順に従います。
音が遅れて聞こえる場合はバッファサイズを小さくする方向で調整します。ただし、小さすぎると処理が追いつかず、音切れやクリックノイズが出ることがあります。症状が出たら一段戻し、弾きやすさと安定性を両立する値を探しましょう。Windowsでの入出力設定とバッファの考え方は、IK公式のiRig・ASIO4ALL設定例でも説明されています。
4.DAWのオーディオトラックに挿す
- 単体版を終了し、DAW側のオーディオ設定でインターフェースを選びます。
- オーディオトラックを作り、ギターを接続した入力を指定します。
- そのトラックのエフェクトとしてAmpliTube 5を挿します。
- DAWの入力モニターを有効にし、録音待機を含む操作はDAWの手順に従います。
- 短く録音して再生し、演奏とエフェクトが意図どおり聞こえるか確認します。
生音と加工音が二重に聞こえたら、ダイレクトモニターを確認。インターフェースから直接返す音は、通常DAWのAmpliTubeを通りません。加工音を聴きながら弾くときは、直接返す音を切り、ソフト側のモニターで確認します。仕組みはFocusriteの解説を参照してください。
無料モデルで試すクリーン・クランチ・リード
以下は自分のギターで試すための練習例です。ピックアップや弾く強さで結果が変わるため、数値をそろえるより、同じフレーズで一項目ずつ聴き比べてみてください。モデルを選ぶ際は、手元の所有状態も確認してください。
クリーン:コードの各音を聴き取る
American Tube Clean 1または2を出発点に、歪みを抑えた状態でコードとアルペジオを弾きます。最初は空間系エフェクトを外し、強く弾いたときだけ濁るなら、入力レベルとアンプのゲインを順に確認します。
低音弦が膨らみすぎると感じたら、低域を少し下げて比較してください。音の芯が決まってからリバーブを少量加え、止めた音の余韻が次のコードを邪魔しないか聴くと、調整の目標がはっきりします。
クランチ:弾く強さで歪みを変える
Brit 8000またはBritish Tube Lead 1で、ゲインを控えめな状態から少しずつ上げてみましょう。弱く弾いたコードと強く弾いたコードを交互に鳴らし、歪みの差が残る地点を探します。歪ませるほどよいとは限らず、コードの構成音がつぶれるなら少し戻します。
キャビネットを替えるときは、アンプ設定を固定してください。歪み量まで同時に変えると比較しにくくなります。低音弦を短く刻むフレーズも使い、音の止まり方を聴くとリズム演奏に合わせやすくなります。
リード:伸びと輪郭を両立させる
SLD 100を候補に、単音フレーズを弾きながら必要な歪み量を探します。音を伸ばしたいときも、まず指でのミュートやビブラートを確認し、ゲインを上げる前後でノイズと輪郭を比べましょう。
ディレイを使う場合は、原音の後ろに薄く聞こえる程度から始めます。速いフレーズが重なるなら、返ってくる音の量や回数を減らします。伴奏と合わせたときに埋もれる場合は、歪みだけを増やさず、中域や全体の音量も見直してください。
比較するときは、聞こえる音量をなるべくそろえるのがコツです。音が大きくなっただけで良く感じることがあります。設定は別名で保存し、一項目ずつ変えて比較してください。
アンプ、キャビネット、マイクの調整をさらに進めたい方は、AmpliTube 5の音作りテクニックも参考にしてください。紹介されるモデルを使う際は、無料版に含まれるかを個別に確認しましょう。
音が出ない・使えないプリセットがあるとき
音が出ないときは、メーターを順番に見る
- 入力メーターが動かない:ケーブル、ギターの音量、入力番号、機器の接続・ドライバーを確認します。
- 入力は動くが音が出ない:出力先、ヘッドホン音量、ミュート、DAWの入力モニターを確認します。
- 生音しか聞こえない:ダイレクトモニターと、プラグインの挿入先・バイパス状態を確認します。
- 音が途切れる:負荷の高い処理を減らし、バッファサイズを見直します。
Macで入力を受け取れない場合は、AmpliTubeまたは使用DAWへのマイクアクセス許可も確認してください。この許可は内蔵マイクだけでなく音声入力に関係します。OSの表示名はバージョンによって異なるため、IK公式FAQの「macOS Mojave (10.14) & Catalina (10.15) Permissions Explained」も参照してください。
未所有モデルの警告が出るプリセットへの対応
プリセットは機材の組み合わせと設定を保存したものです。未所有の表示が出たら、アンプだけでなく、キャビネットや途中のエフェクトまで確認します。無料の範囲で続ける場合は、該当モデルを所有済みのものへ置き換えるか、不要なものを取り除いて別名保存してください。
購入済みのモデルまで使えない場合は、購入したIKアカウントでログインしているか、製品の認証が済んでいるかを先に確認します。単にノイズが出るという理由だけで未購入と判断せず、警告の内容と入力の状態を切り分けましょう。
有料版を買うか迷ったら、足りない音を一つ決める
無料モデルで練習と録音ができているなら、機材数だけを理由に急いで追加する必要はありません。「特定のアンプの音が欲しい」「使いたいプリセットに必要な機材が足りない」など、目的を言葉にできてから比較すると選びやすくなります。
- 今の設定を保存し、不足している音の特徴を書き出します。
- 追加候補のモデル名と、単品・各エディションの収録内容を照合します。
- 試用が利用できる場合は、期限・条件を確認し、同じ演奏と近い音量で比較します。
- 必要なモデルが含まれるか、現在の価格と購入条件を公式ストアで確認します。
最初の目標は、所有済みモデルで「クリーンを一つ保存する」「短いフレーズを録音する」ことです。そこまでできれば、必要な機材を選ぶ判断材料も増えます。まずは一つのアンプを使い込み、自分の演奏で変化を聴き取ってみてください。









