楽譜の音符をつなぐ曲線を見ると、「次の音も弾くのか、そのまま伸ばすのか」で迷うことがあります。

タイは同じ高さの音をつないで、長さを足す記号です。後ろの音符の位置では弾き直しません。スラーは、囲まれた音をなめらかにつなぐ演奏の指示です。音符が並んでいれば、それぞれの音を演奏します。

タイの長さの数え方

ここでは4/4拍子で、四分音符を1拍として数えます。タイでつながれた音符は、書かれた長さをそのまま足してください。

タイでつなぐ音符合計の長さ
八分音符+八分音符1拍(四分音符と同じ)
四分音符+八分音符1拍半(付点四分音符と同じ)
二分音符+四分音符3拍(付点二分音符と同じ)

例えば、同じ高さの「ド」の四分音符と八分音符をタイで結ぶなら、ドを1回鳴らして1拍半保ちます。「ド、ド」と2回鳴らすと、タイのない演奏になってしまいますね。

数える拍と、音を鳴らす回数は別です。 タイの途中でも拍は数え続け、音はそのまま保ちます。

小節をまたぐタイ

4/4拍子の4拍目にある四分音符と、次の小節の1拍目にある四分音符が、同じ高さでタイにつながれている例を考えます。

拍の位置演奏
前の小節の4拍目音を鳴らす
次の小節の1拍目弾き直さず、その音を保つ
次の小節の2拍目の頭タイでつないだ音の長さが終わる

数え方は「4、1、2」と続きます。伸ばす長さは合計2拍です。小節線を越えても、次の1拍目を数え落とさないようにしたいですね。

「同じ長さなら、二分音符1つで書けばよいのでは?」と思うかもしれません。タイを使うと、小節線を保ったまま音を伸ばせます。同じ小節の中でも、拍の区切りを読み取りやすくするために使われます。

スラーでつながれた音の弾き方

四分音符の「ド・レ・ミ」がスラーでまとめられていたら、それぞれ1拍ずつ演奏し、音のつながりをなめらかにします。タイのように、最初のドを3拍伸ばす意味ではありません。

スラーはフレーズのまとまりを示すこともあり、具体的な奏法は楽器によって異なります。まずは、音の長さを変えるタイと、演奏のつなぎ方を示すスラーを分けて読むと分かりやすいです。

見分ける際は、隣り合う同じ高さの音を1つずつ結ぶ線か、複数の音を大きく囲む線かを確認します。ただし、同じ高さの音を含むスラーもあります。「同じ音なら必ずタイ」と決めず、曲線がどこからどこまでかかっているかも見てください。

タイの付いた音を含めて、フレーズ全体にスラーがかかることもあります。その場合は、タイの部分を弾き直さずに伸ばし、その前後の音もなめらかにつなぎます。

記号と譜例を見比べたいときは、ヤマハのタイとスラーの解説も参考になります。同じ高さの音へのスラーについては、KAWAIの解説でも確認できます。

まずはタイの始まりで1回だけ音を鳴らし、拍を口に出しながら長さを保ってみてください。曲の入りが1拍目より前にある場合の数え方は、こちらで説明しています。

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