DTMを始めるなら絶対に欲しいのがMIDIキーボード。でも、種類が多すぎてどれを選べばいいか迷いますよね。
2025年は、Native InstrumentsのNKS(Native Kontrol Standard)がAKAI、Novation、KORG、M-Audioなど主要メーカーに対応し、MIDIキーボード選びの選択肢が大幅に広がりました。
この記事では、DTM歴10年以上の筆者が、鍵盤数別に最新のおすすめMIDIキーボードをランキング形式で紹介します。初心者でも失敗しない選び方のポイントも詳しく解説するので、ぜひ最後までお読みください。
MIDIキーボードとは?DTMにおける重要性
MIDIキーボードは、DAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)に音楽演奏データを入力するためのコントローラーです。それ自体では音を出しませんが、PCと接続することで様々な音源を演奏できます。
なぜMIDIキーボードが必要なのか?
マウスでポチポチ音符を入力することもできますが、MIDIキーボードがあれば:
- 作曲スピードが圧倒的に速くなる – リアルタイムで演奏録音できる
- 音の強弱(ベロシティ)を表現できる – より自然な演奏が可能
- コード確認が簡単 – 実際に弾いて音を確認できる
- インスピレーションが湧きやすい – 鍵盤を触ることで新しいフレーズが生まれる
実際、DTMユーザーの約84.5%が「MIDIキーボードは必要」と回答しているアンケート結果もあります(Sleepfreaks DTM調査より)。
鍵盤数別の選び方:25鍵/49鍵/61鍵/88鍵の特徴と用途
MIDIキーボードを選ぶ上で最も重要なのが鍵盤数です。それぞれの特徴を見ていきましょう。
25鍵:持ち運び重視のコンパクトサイズ
メリット
- デスク上のスペースを取らない
- 持ち運びに便利(約1〜2kg)
- 価格が安い(5,000円〜20,000円)
- 初期投資を抑えられる
デメリット
- 両手での演奏は困難
- オクターブ移動が頻繁に必要
- 複雑なコード進行の確認に不向き
こんな人におすすめ:EDM、ビートメイク中心の制作 / 外出先でも制作したい / 予算1万円台で始めたい
49鍵:汎用性の高いバランス型
メリット
- 4オクターブで両手演奏が可能
- デスク上でも邪魔になりにくい
- ほとんどのジャンルに対応可能
- コスパが最も優れている
デメリット
- ピアノ曲の演奏には若干窮屈
- 広いフレーズはオクターブ移動が必要
こんな人におすすめ:オールジャンルの音楽制作 / 自宅メインで使用 / コスパ重視 / 初心者に最もおすすめ
61鍵:本格的な演奏を楽しめる
メリット
- 5オクターブで余裕のある演奏
- ピアノフレーズも快適
- オクターブ移動がほぼ不要
- ライブ演奏にも対応
デメリット
- デスクスペースを取る(約1m)
- 価格が高め(20,000円〜)
- 持ち運びは大変
こんな人におすすめ:ピアノ系の演奏を重視 / 広いデスクスペースがある / ライブ演奏もしたい
88鍵:フルサイズのピアノタッチ
メリット
- ピアノと同じ鍵盤数
- ハンマーアクション搭載モデルあり
- クラシック・ジャズに最適
- オクターブ移動一切不要
デメリット
- 非常に場所を取る(約1.3m)
- 価格が高い(30,000円〜)
- 重量が重い(5kg〜10kg以上)
こんな人におすすめ:ピアノ演奏経験者 / クラシック・ジャズ制作 / 専用スペースを確保できる
MIDIキーボード選び方のポイント【7つの重要機能】
鍵盤数以外にも、チェックすべきポイントがあります。
1. ベロシティ感度(必須)
鍵盤を弾く強さを検知する機能。これがないと強弱表現ができません。現在のMIDIキーボードはほぼ全て対応していますが、格安モデルを購入する際は必ず確認しましょう。
2. アフタータッチ(あれば便利)
鍵盤を押し込んだ後の圧力を検知する機能。ビブラートやフィルター開閉などを表現できます。上級者向けですが、あると表現の幅が広がります。
アフタータッチ搭載モデル: Arturia MiniLab 3、Native Instruments Komplete Kontrol Sシリーズ
3. パッドコントローラー(ビートメイクに必須)
ドラムやサンプリング音を叩いて入力できるパッド。EDMやヒップホップ制作には必須の機能です。8個または16個搭載モデルが一般的。
パッド搭載おすすめモデル: AKAI MPK miniシリーズ、Arturia KeyLab Essential
4. フェーダー・ノブ(ミックスに便利)
音量調整やエフェクトパラメーターをリアルタイムでコントロールできます。ミックス作業の効率が大幅にアップします。
5. DAW連携機能
Logic Pro、Ableton Live、FL Studioなど、特定のDAWと深く連携できる機能。トランスポートコントロール(再生/停止/録音)やトラック選択が鍵盤上で可能になります。
DAW連携が優れたモデル:
- Ableton Live → Novation Launchkey
- Logic Pro → Arturia KeyLab
- FL Studio → Novation FLkey
6. NKS(Native Kontrol Standard)対応
2025年の大きな変化
2025年1月のNAMM ShowでNative InstrumentsがNKS Hardware Partner Programを発表。これにより、AKAI、Novation、Nektar、KORG、M-Audioの対応モデルでもKomplete 15 Selectが無料で使えるようになりました。
NKS対応モデル:
- Novation Launchkey MK3/MK4
- AKAI MPK miniシリーズ
- KORG製品(対応モデル拡大中)
NKS対応モデルを購入すると、Native Instruments Komplete 15 Select(Beats、Band、Electronicのいずれか)が無料で付いてきます!
7. 付属ソフトウェア
DAWソフトやプラグインが付属しているモデルを選ぶと、初期投資を大幅に抑えられます。ただし、多くは機能制限版(Lite版)なので、将来的にアップグレードが必要になることも。
25鍵MIDIキーボードおすすめランキングTOP3
コンパクトで持ち運びやすい25鍵モデルのベスト3を紹介します。
1位:Arturia MiniLab 3(最もバランスが良い)
MiniLab 3のスペック
- 鍵盤数:25鍵(スリムキー、ベロシティ&アフタータッチ対応)
- パッド:8個(RGBバックライト、ベロシティ&プレッシャー対応)
- コントロール:エンドレスエンコーダー×8、フェーダー×4
- 接続:USB-C
- 付属ソフト:Ableton Live Lite、Analog Lab Intro、Native Instruments Komplete 15 Select(NKS対応)
- 価格:約15,000円〜18,000円
なぜ1位なのか?
MiniLab 3が1位の理由は、アフタータッチ搭載という点です。この価格帯でアフタータッチが使えるモデルは非常に珍しく、シンセサイザーのビブラートやフィルターを表現豊かにコントロールできます。
また、8個のRGBパッドとエンコーダー、フェーダーを備えており、メロディ制作からビートメイク、ミックスまでこれ一台でカバーできます。
こんな人におすすめ:表現力を重視したい / シンセサイザーを多用する / DAW操作も鍵盤で完結したい
2位:AKAI MPK mini Play(単体で音が出せる)
MPK mini Playのスペック
- 鍵盤数:25鍵(ミニキー、ベロシティ対応)
- パッド:8個(MPCスタイル)
- コントロール:4方向ジョイスティック、アルペジエーター、ノートリピート
- 内蔵音源:128音色+10ドラムキット内蔵
- スピーカー:内蔵(単体で音が出せる)
- 付属ソフト:MPC Beats、Native Instruments Komplete 15 Select
- 価格:約18,000円〜22,000円
なぜ2位なのか?
MPK mini Playの最大の特徴は、PC不要で単体演奏ができること。内蔵音源とスピーカーを搭載しているため、電源を入れればすぐに演奏を楽しめます。
外出先や電車の中でアイデアをスケッチしたり、子供の音楽教育にも最適です。MPCスタイルのパッドはAKAIの伝統を受け継ぎ、ビートメイクに最適な感触を実現しています。
こんな人におすすめ:PC不要で演奏したい / ビートメイク中心 / 外出先でもアイデアをメモしたい
3位:KORG microKEY Air-25(Bluetooth対応)
microKEY Air-25のスペック
- 鍵盤数:25鍵(ナチュラルタッチミニキー、ベロシティ対応)
- 接続:USB + Bluetooth MIDI
- サイズ:超コンパクト(幅39.5cm、重量650g)
- 付属ソフト:KORG Gadget 2 Le、UVI Digital Synsations
- 価格:約8,000円〜12,000円
なぜ3位なのか?
microKEY Air-25は圧倒的な軽さ(650g)とBluetooth対応が魅力。iPadやiPhoneと無線接続できるため、ケーブルレスで快適に制作できます。
パッドやフェーダーは搭載していませんが、シンプルに鍵盤演奏だけを求める方には最適。価格も1万円前後と非常にリーズナブルです。
こんな人におすすめ:iPadで制作したい / 超軽量モデルが欲しい / シンプルな鍵盤だけでOK / 予算1万円以下
49鍵MIDIキーボードおすすめランキングTOP3
初心者から中級者まで、最もバランスの取れた49鍵モデルのベスト3です。
1位:Native Instruments Komplete Kontrol M32(コスパ最強)
Komplete Kontrol M32のスペック
- 鍵盤数:32鍵(※49鍵モデルは現在なし、代替として32鍵を紹介)
- 特徴:Smart Play機能(スケールガイド、コードモード、アルペジエーター)
- ディスプレイ:LEDライトガイド
- 接続:USB
- 付属ソフト:Komplete 15 Select(2,000ドル相当の音源&エフェクト)
- 価格:約12,000円〜15,000円
なぜ1位なのか?
Komplete Kontrol M32は、付属ソフトのKomplete 15 Selectが圧倒的に豪華です。通常2,000ドル相当の音源やエフェクトが無料で使えるため、初期投資を大幅に抑えられます。
Smart Play機能により、音楽理論に詳しくなくてもスケール外の音を自動で除外したり、コードを簡単に演奏できるため、初心者でもプロ品質のメロディやコード進行を作れます。
こんな人におすすめ:初心者で音楽理論に自信がない / 豊富な音源が欲しい / Native Instrumentsの音源を使いたい
2位:Arturia KeyLab Essential 49(DAW統合が優秀)
KeyLab Essential 49のスペック
- 鍵盤数:49鍵(セミウェイト鍵盤、ベロシティ対応)
- パッド:8個(RGBバックライト)
- コントロール:エンコーダー×9、フェーダー×9
- DAW連携:Ableton Live、Logic Pro、Cubase、FL Studio対応
- 付属ソフト:Analog Lab Intro、Ableton Live Lite、Piano V、Native Instruments Komplete 15 Select
- 価格:約25,000円〜30,000円
なぜ2位なのか?
KeyLab Essential 49は、主要DAWとの深い統合が最大の魅力。トランスポートコントロール、トラック選択、プラグインパラメーター調整など、ほとんどの操作を鍵盤上で完結できます。
9個のフェーダーでミックス作業も快適。セミウェイト鍵盤はピアノタッチに近く、演奏しやすいのも高評価ポイントです。
こんな人におすすめ:DAWをしっかり使いこなしたい / ミックス作業も効率化したい / ピアノタッチの鍵盤が好み
3位:AKAI MPK249(プロ仕様のオールインワン)
MPK249のスペック
- 鍵盤数:49鍵(セミウェイト鍵盤、ベロシティ+アフタータッチ)
- パッド:16個(MPCスタイル、フルレベル&ベロシティセンシティブ)
- コントロール:エンコーダー×8、フェーダー×8、ピッチ&モジュレーションホイール
- 接続:USB、MIDI OUT
- 付属ソフト:MPC Beats、SONiVOX Twist、Native Instruments Komplete 15 Select
- 価格:約45,000円〜55,000円
なぜ3位なのか?
MPK249は、16個のMPCスタイルパッドが最大の武器。ビートメイク、サンプリング、ライブパフォーマンスに最適化されており、プロのヒップホップ/R&Bプロデューサーに愛用されています。
アフタータッチ搭載で表現力も豊か。価格は高めですが、これ一台でほぼ全ての制作がカバーできるオールインワンモデルです。
こんな人におすすめ:ビートメイクが中心 / MPCスタイルのパッドが欲しい / ライブパフォーマンスもしたい / 予算5万円以上
61鍵MIDIキーボードおすすめランキングTOP3
より本格的な演奏を楽しみたい方向けの61鍵モデルです。
1位:Novation Launchkey 61 MK4(2025年NKS対応)
Launchkey 61 MK4のスペック
- 鍵盤数:61鍵(セミウェイト、ベロシティ対応)
- パッド:16個(RGBバックライト、ベロシティ対応)
- コントロール:エンコーダー×8、フェーダー×9
- DAW連携:Ableton Live、Logic Pro、Cubase、FL Studio、Reason
- NKS対応:2025年よりKomplete 15 Select無料付属
- 付属ソフト:Ableton Live Lite、Novation Bass Station、Native Instruments Komplete 15 Select
- 価格:約35,000円〜42,000円
なぜ1位なのか?
Launchkey 61 MK4は、2025年のNKS対応によりさらに価値が向上しました。Ableton Liveとの統合は他の追随を許さないレベルで、クリップ起動、シーン切り替え、デバイスパラメーター調整が全て鍵盤上で完結します。
16個のパッドはドラム入力だけでなく、クリップランチャーとしても機能。ライブパフォーマンスにも最適です。
こんな人におすすめ:Ableton Liveユーザー / ライブパフォーマンスもする / 最新のNKS対応モデルが欲しい
2位:Native Instruments Komplete Kontrol A61(音源コントロールに特化)
Komplete Kontrol A61のスペック
- 鍵盤数:61鍵(セミウェイト、ベロシティ対応)
- ディスプレイ:カラーディスプレイ(プリセット名、パラメーター表示)
- ライトガイド:LEDライトガイド(スケール、コード表示)
- コントロール:エンコーダー×8、タッチストリップ
- NKS対応:完全対応(20,000以上のプリセットをブラウズ可能)
- 付属ソフト:Komplete 15 Select
- 価格:約40,000円〜48,000円
なぜ2位なのか?
Komplete Kontrol A61は、NKS対応音源のコントロールに完全特化したモデル。カラーディスプレイで音源名やパラメーター名が表示され、PC画面を見ずに直感的に操作できます。
LEDライトガイドは、選択したスケールの音を光で表示。音楽理論に詳しくなくても、スケール外の音を弾かずに済みます。
こんな人におすすめ:Native Instruments音源を多用する / 音源ブラウジングを効率化したい / スケールガイドが欲しい
3位:Arturia KeyLab 61 Essential(バランス型の定番)
KeyLab 61 Essentialのスペック
- 鍵盤数:61鍵(セミウェイト、ベロシティ対応)
- パッド:8個(RGBバックライト)
- コントロール:エンコーダー×9、フェーダー×9
- DAW連携:主要DAW対応(Ableton Live、Logic Pro、Cubase、FL Studio)
- 付属ソフト:Analog Lab Intro、Ableton Live Lite、Piano V、Native Instruments Komplete 15 Select
- 価格:約32,000円〜38,000円
なぜ3位なのか?
KeyLab 61 Essentialは、コストパフォーマンスの良さが魅力。61鍵でこの価格帯は非常にお得です。
9個のフェーダーでミックス作業も快適。Arturiaの高品質なPiano Vが付属するのも嬉しいポイント。初めての61鍵モデルとして最適です。
こんな人におすすめ:61鍵を初めて購入する / コスパ重視 / ピアノ音源も欲しい
88鍵MIDIキーボードおすすめTOP2
ピアノタッチを重視する方向けの88鍵フルサイズモデルです。
1位:KORG D1(ハンマーアクション搭載)
KORG D1のスペック
- 鍵盤数:88鍵(RH3鍵盤、ハンマーアクション)
- 内蔵音源:30種類のピアノ&キーボード音色
- スピーカー:なし(ヘッドホンまたは外部スピーカー使用)
- ペダル:ダンパーペダル対応(別売)
- 接続:USB MIDI、AUDIO OUT
- 価格:約45,000円〜55,000円
なぜ1位なのか?
KORG D1は、本格的なハンマーアクション鍵盤を搭載しながら5万円台という驚異的なコスパを実現。アコースティックピアノの重みと反発を再現しており、ピアノ経験者でも違和感なく演奏できます。
30種類の音色を内蔵しているため、DAWなしでもスタンドアローンで演奏可能。MIDI出力にも対応しているため、DAW用のコントローラーとしても優秀です。
こんな人におすすめ:ピアノ経験者 / ハンマーアクションが欲しい / 予算5万円台 / クラシック・ジャズ制作
2位:M-Audio Hammer 88 Pro(プロ仕様のタッチ)
Hammer 88 Proのスペック
- 鍵盤数:88鍵(グレードハンマーアクション、アイボリータッチ)
- コントロール:フェーダー×9、エンコーダー×8、トランスポートボタン
- ディスプレイ:LCD画面
- 接続:USB、MIDI OUT、ペダル入力×3
- 付属ソフト:Ableton Live Lite、AIR Music Tech製プラグイン、Native Instruments Komplete 15 Select
- 価格:約50,000円〜60,000円
なぜ2位なのか?
Hammer 88 Proは、グレードハンマーアクションにより、低音部は重く、高音部は軽いという本物のピアノの特性を再現。アイボリータッチの鍵盤表面は汗による滑りを防ぎ、長時間の演奏でも快適です。
9個のフェーダーとエンコーダーを備えているため、ミックス作業にも対応。3つのペダル入力でハーフペダルにも対応しています。
こんな人におすすめ:プロレベルのピアノタッチが欲しい / ミックスもしたい / ペダル表現を重視 / 予算6万円以内
DAW付属モデルの比較:無料で使えるソフトウェア
MIDIキーボードに付属するDAWソフトやプラグインは、初期投資を抑える上で非常に重要です。主要モデルの付属ソフトを比較してみましょう。
Native Instruments製品(Komplete Kontrol M32、A61など)
付属ソフト
- Komplete 15 Select(2,000ドル相当)
- 音源:12種類以上(ピアノ、シンセ、ドラム、オーケストラ)
- エフェクト:20種類以上
- プリセット:20,000以上
メリット: プロ品質の音源が大量に手に入る。初心者でもすぐに本格的な制作が可能。
Arturia製品(MiniLab 3、KeyLab Essentialなど)
付属ソフト
- Analog Lab Intro(ビンテージシンセコレクション)
- Ableton Live Lite(8トラックまでのDAW)
- Piano V(モデリングピアノ音源)
- Native Instruments Komplete 15 Select(NKS対応モデル)
メリット: ビンテージシンセ音源が豊富。アナログサウンドを重視する方に最適。
AKAI製品(MPK mini Play、MPK249など)
付属ソフト
- MPC Beats(ビートメイキング用DAW)
- SONiVOX Twist(スペクトラルシンセ)
- Native Instruments Komplete 15 Select(NKS対応モデル)
メリット: ビートメイクに特化したMPC Beatsが付属。ヒップホップ/EDM制作に最適。
Novation製品(Launchkey MK3/MK4など)
付属ソフト
- Ableton Live Lite(8トラックまでのDAW)
- Novation Bass Station(ベース音源)
- Native Instruments Komplete 15 Select(2025年より対応)
メリット: Ableton Liveとの統合が最高レベル。エレクトロニックミュージック制作に最適。
注意:ほとんどの付属DAWは機能制限版(Lite版)です。トラック数やプラグイン数に制限があるため、本格的に制作するなら将来的に有料版へのアップグレードが必要になります。
予算別おすすめMIDIキーボード
予算に合わせたおすすめモデルをまとめました。
予算1万円以下:とにかく安く始めたい
KORG microKEY Air-25
- 価格:約8,000円〜12,000円
- 鍵盤数:25鍵
- Bluetooth対応
- 超軽量(650g)
M-Audio Keystation Mini 32
- 価格:約5,000円〜8,000円
- 鍵盤数:32鍵
- シンプルな鍵盤のみ
- コスパ最強
予算3万円以下:バランス重視
Arturia MiniLab 3
- 価格:約15,000円〜18,000円
- 鍵盤数:25鍵
- アフタータッチ搭載
- パッド+エンコーダー
Arturia KeyLab Essential 49
- 価格:約25,000円〜30,000円
- 鍵盤数:49鍵
- セミウェイト鍵盤
- フェーダー+パッド
予算5万円以上:本格的な制作環境
AKAI MPK249
- 価格:約45,000円〜55,000円
- 鍵盤数:49鍵
- 16パッド+8フェーダー
- アフタータッチ搭載
KORG D1
- 価格:約45,000円〜55,000円
- 鍵盤数:88鍵
- ハンマーアクション
- 内蔵音源30種類
2025年に注目すべき最新トレンド
NKS Hardware Partner Programの衝撃
2025年1月のNAMM ShowでNative InstrumentsがNKS Hardware Partner Programを発表したことは、MIDIキーボード市場に大きな変化をもたらしました。
NKS対応で何が変わる?
- Komplete 15 Selectが無料:対応モデルを購入すると2,000ドル相当の音源が無料で使える
- プリセットブラウズが統一:20,000以上のプリセットを鍵盤上で簡単に検索
- パラメーターコントロール:PC画面を見ずに音源をコントロール可能
- DAWを問わない:Ableton、Logic、Cubase、FL Studioどれでも使える
NKS対応済みメーカー(2025年2月時点):
- AKAI Professional(MPK miniシリーズなど)
- Novation(Launchkey MK3/MK4、FLkey、SL MK3)
- Nektar
- KORG(対応モデル拡大中)
- M-Audio
Bluetooth MIDI対応の拡大
ケーブルレスで制作できるBluetooth MIDI対応モデルが増加中。特にiPadやiPhoneユーザーにとっては必須機能になりつつあります。
Bluetooth対応おすすめモデル:
- KORG microKEY Airシリーズ
- AKAI MPK mini Plus(Bluetooth対応版)
- CME Xkey Air
セミモジュラー統合コントローラーの登場
鍵盤、パッド、フェーダー、エンコーダーだけでなく、タッチパッドやXYパッド、リボンコントローラーを搭載した多機能モデルが増加。
代表モデル:
- ROLI Seaboard Rise 2(MPEコントローラー)
- Arturia KeyLab MK3(タッチストリップ搭載)
MIDIキーボードと一緒に揃えたい周辺機器
MIDIキーボードだけでは制作環境は完成しません。以下の周辺機器も検討しましょう。
1. オーディオインターフェース
PCと接続してDAWで音を出すために必須。MIDIキーボードの多くはUSB経由で接続できますが、高音質で音を聞くにはオーディオインターフェースが必要です。
おすすめモデル:
- Focusrite Scarlett Solo(初心者向け、約15,000円)
- Steinberg UR22C(中級者向け、約18,000円)
- Universal Audio Volt 2(高品質、約20,000円)
2. モニターヘッドホン
正確な音を聞くための必須アイテム。スピーカーが使えない環境でも制作できます。
おすすめモデル:
- SONY MDR-CD900ST(定番、約15,000円)
- Audio-Technica ATH-M50x(バランス型、約18,000円)
- AKG K240 Studio(コスパ良し、約7,000円)
3. MIDIキーボードスタンド
デスク上に置けない大型モデル(61鍵、88鍵)には専用スタンドが必要です。
おすすめモデル:
- K&M 18810(Xスタンド、約5,000円)
- QUIK LOK Z-726L(Z型スタンド、約8,000円)
- Roland KS-12(頑丈なX型、約6,000円)
4. USB-MIDIケーブル(必要に応じて)
古いMIDIキーボードや、MIDI OUT端子しかないモデルをPCに接続する場合に必要です。最近のUSB対応モデルでは不要。
5. サステインペダル
ピアノの右ペダル(ダンパーペダル)の役割をするアクセサリー。ピアノ系の演奏には必須です。
おすすめモデル:
- M-Audio SP-2(汎用ペダル、約2,000円)
- Roland DP-10(ハーフペダル対応、約3,500円)
- KORG DS-1H(ハーフペダル対応、約3,000円)
よくある質問(FAQ)
MIDIキーボードとシンセサイザーの違いは?
MIDIキーボード:音を出す機能はなく、DAWやハードウェア音源を演奏するためのコントローラー。軽量で安価。
シンセサイザー:音源を内蔵しており、単体で音を出せる楽器。重く高価だが、単体演奏が可能。
初心者は何鍵盤から始めるべき?
おすすめは49鍵です。理由は以下の通り:
- 4オクターブあれば両手演奏が可能
- デスク上でも邪魔になりにくいサイズ
- 価格と機能のバランスが最適
- ほとんどのジャンルに対応できる
ただし、デスクスペースが狭い場合や持ち運びを重視するなら25鍵、ピアノ演奏を重視するなら61鍵以上がおすすめです。
ベロシティ感度は必ず必要?
必須です。ベロシティ感度がないと、どんなに強く弾いても弱く弾いても同じ音量になってしまいます。現在のMIDIキーボードはほぼ全てベロシティ対応ですが、格安モデルを購入する際は必ず確認しましょう。
アフタータッチは必要?
初心者には必須ではありません。アフタータッチは鍵盤を押し込んだ後の圧力を検知する機能で、ビブラートやフィルター開閉などを表現できます。中級者以上や、シンセサイザーを多用する方には有用ですが、なくても制作には困りません。
MacとWindowsどちらでも使える?
ほぼ全てのMIDIキーボードはMacとWindowsの両方に対応しています。USB接続のモデルなら、OSを問わず使用可能です。ただし、付属ソフトウェアの一部がOS限定の場合があるので、購入前に確認しましょう。
iPadやiPhoneでも使える?
Bluetooth MIDI対応モデル、またはUSB接続+Apple Camera Adapter(Lightning to USBアダプター)を使えば、iPad/iPhoneでも使用できます。GarageBand、Cubasis、KORG Gadgetなど、iOS対応DAWアプリと組み合わせることで、外出先でも本格的な制作が可能です。
iPad対応おすすめモデル:
- KORG microKEY Air(Bluetooth対応)
- IK Multimedia iRig Keys 2(Lightning接続)
中古のMIDIキーボードは買っても大丈夫?
状態が良ければ問題ありませんが、以下の点に注意:
- 鍵盤の動作確認:全ての鍵盤が反応するか、ベロシティが正常か
- 付属ソフトのライセンス:中古品では付属ソフトのライセンスが使用済みの場合が多い
- 接続端子の状態:USB端子やMIDI端子に破損がないか
- 保証の有無:メーカー保証が切れている可能性が高い
新品でも1万円台から購入できるモデルが多いため、初心者は新品を購入することをおすすめします。
まとめ:鍵盤数と予算に合わせた推奨モデル
この記事では、2025年最新のMIDIキーボードを鍵盤数別にランキング形式で紹介しました。最後に、あなたに最適なモデルを選ぶための推奨をまとめます。
鍵盤数別の推奨モデル
25鍵:コンパクト重視
- 1位:Arturia MiniLab 3(アフタータッチ搭載、表現力重視)
- 2位:AKAI MPK mini Play(単体で音が出せる、外出先OK)
- 3位:KORG microKEY Air-25(Bluetooth対応、超軽量)
49鍵:バランス型(初心者に最もおすすめ)
- 1位:Native Instruments Komplete Kontrol M32(豪華な付属ソフト)
- 2位:Arturia KeyLab Essential 49(DAW統合が優秀)
- 3位:AKAI MPK249(プロ仕様、ビートメイクに最適)
61鍵:本格演奏向け
- 1位:Novation Launchkey 61 MK4(2025年NKS対応、Ableton統合)
- 2位:Native Instruments Komplete Kontrol A61(音源コントロール特化)
- 3位:Arturia KeyLab 61 Essential(コスパ最強)
88鍵:ピアノタッチ重視
- 1位:KORG D1(ハンマーアクション、コスパ良し)
- 2位:M-Audio Hammer 88 Pro(グレードハンマーアクション、プロ仕様)
予算別の推奨
1万円以下
- KORG microKEY Air-25(Bluetooth対応、約8,000円〜)
- M-Audio Keystation Mini 32(シンプル鍵盤、約5,000円〜)
3万円以下
- Arturia MiniLab 3(25鍵、約15,000円〜)
- Arturia KeyLab Essential 49(49鍵、約25,000円〜)
5万円以上
- AKAI MPK249(49鍵、16パッド、約45,000円〜)
- KORG D1(88鍵、ハンマーアクション、約45,000円〜)
2025年のおすすめポイント:
- NKS対応モデルを選べば、Komplete 15 Selectが無料で使える
- 初心者は49鍵のバランス型から始めるのが失敗しない
- ビートメイク中心ならパッド搭載モデルを選ぶ
- ピアノ演奏重視ならハンマーアクション搭載の88鍵を選ぶ
- iPad制作ならBluetooth対応モデルがおすすめ
MIDIキーボードは、DTM制作の効率と楽しさを大きく向上させる重要なツールです。この記事を参考に、あなたの制作スタイルに合った最適なモデルを見つけてください。
2025年も素晴らしい音楽制作ライフを!








