チューナーに表示される「440」や「442」。ギターでは、どちらに合わせればよいのでしょうか。
指定がなく、一人で練習するなら、まずは440Hzを基準にしてよいでしょう。 誰かと演奏するときは、相手やバンドで決めた基準ピッチに合わせます。「ピアノと一緒だから必ず442Hz」と決めず、先に確認しておきたいですね。
440Hzと442Hzは「ラ」の基準の違い
チューナーの基準ピッチは、A4という高さのラを何Hzにするかという設定です。442Hzは440Hzより少し高い基準になります。
例えばBOSS TU-3の公式仕様では、基準ピッチをA4=436〜445Hzの範囲で設定できます。これは、測れる音の範囲や、弦ごとの目標音を示す数字とは別のものです。
ギターのレギュラーチューニングでは、低い6弦から E・A・D・G・B・E に合わせます。基準を442Hzに変えても、この音名の並びは変わりません。
基準ピッチを変えると、ラだけでなく、ほかの音もその基準に合わせて調弦します。
440Hzは「6本の弦をすべて440Hzに合わせる」という意味ではありません。また、5弦開放のラそのものが440Hzという意味でもありません。A4=440Hzを基準にすると、2オクターブ低い5弦開放のA2は110Hzになります。
※A4・A2は中央のドをC4とする音名表記です。1オクターブ下がると周波数は半分なので、440÷2÷2=110Hzと計算できます。
一人で弾くときと、誰かと合わせるとき
基準を選ぶときは、楽器の種類だけでなく、何と音を合わせるかで考えると分かりやすいです。
| 演奏する場面 | 先に確認すること |
|---|---|
| 一人で練習する | 指定がなければ440Hzから始める |
| バンドやセッション | メンバー間で決めた基準ピッチを確認する |
| ピアノと共演する | そのピアノの調律や、演奏側の指定を確認する |
| 伴奏音源に合わせる | 伴奏の基準・移調の有無を確認し、実際の音とも照らし合わせる |
Yamahaのオーケストラの解説でも、通常は440Hzのラを用い、一部のオーケストラでは442Hzを好むと説明されています。442Hzが間違いというわけではありません。
ただ、違う基準で合わせた楽器を一緒に鳴らすと、音の高さがそろいません。チューナーの針が中央でも、各自の基準設定が違っていないか確認してみてください。
伴奏と合わない場合も、すぐに442Hzへ変える必要はありません。半音下げなどのチューニング指定や、伴奏側のキー変更がないかも確認します。基準ピッチの変更と、半音単位の移調は分けて考えたいところです。
手持ちのチューナーで設定を確認する
説明書では、基準ピッチ・キャリブレーション・CAL・A4などの名前で探します。KORG CA-2の公式説明でも、さまざまなコンサートピッチに対応する機能を「キャリブレーション」と呼んでいます。
- 一緒に演奏する相手や、譜面の指定を確認します。
- チューナーの基準ピッチを、指定された値にします。
- その設定で、必要な弦を1本ずつ合わせます。
- 別の練習や演奏に移る前に、基準設定をもう一度確認します。
設定方法は機種ごとに違います。例として、TU-3ではMODEとSTREAM/CENTを同時に押すと、現在の基準ピッチの下一桁が点滅します。MODEで1Hz上げ、STREAM/CENTで1Hz下げる操作です。数秒間操作しないと通常表示に戻ります。
表示が「0」なら440Hz、「2」なら442Hzを意味します。この設定は電源を切っても保存されます。詳しくはRolandのTU-3設定手順を確認してください。
この記事の機種別操作は、2026年10月20日に確認した公式資料に基づいています。実機での操作・音の比較は行っていません。ほかの機種では、表示方法や設定の保存条件が異なります。
カポを使っていてコード名の読み替えにも迷う場合は、カポを付けたときの押さえる形と実際のコードの関係も参考にしてみてください。まずは手持ちのチューナーで、今の基準ピッチを確認するところから始めてみましょう。








