「音楽経験ゼロだけど、自分の曲を作ってみたい!」
「楽器は弾けないけど、パソコンで音楽制作に挑戦したい!」
そんな風に思ったことはありませんか? かつては専門的な知識や高価な機材が必要だった音楽制作も、今ではパソコン一台あれば誰でも気軽に始められる「DTM(デスクトップミュージック)」という素晴らしい世界が広がっています。
この記事では、音楽経験が全くない超初心者の方に向けて、DTMの始め方をゼロから徹底解説! 必要なものから、ソフトや機材の選び方、具体的な練習方法、そして挫折しないためのコツまで、あなたのDTMライフスタートを全力でサポートします。
「楽譜も読めないし、コードも知らない…」そんな心配は一切不要です! DTMなら、あなたの頭の中にあるメロディやリズムを形にする魔法が使えます。さあ、一緒に音楽制作の世界への扉を開きましょう!
DTMってそもそも何? 音楽経験ゼロでも大丈夫?
DTMとは「Desktop Music(デスクトップミュージック)」の略で、その名の通り、パソコンを使って音楽を制作すること全般を指します。作曲、編曲、演奏、録音、ミキシングといった音楽制作の工程を、すべてパソコン上で完結できるのが大きな特徴です。
DTMの特徴
- 楽器が弾けなくてもOK: パソコン上で音符を入力(打ち込み)したり、あらかじめ用意された音源(ループ素材など)を組み合わせたりすることで、楽器演奏スキルがなくても作曲・編曲が可能です。
- 場所を取らない: 基本的にはパソコンと周辺機器があれば始められるため、自宅のデスクスペースでスタジオ並みの音楽制作環境を構築できます。
- やり直しが簡単: 録音した音を修正したり、アレンジを変更したりといった作業が、アナログの音楽制作に比べて格段に容易です。「Ctrl+Z(元に戻す)」はDTMの強い味方!
- 多様な音色を使える: ピアノやギターといった定番楽器はもちろん、シンセサイザーやオーケストラ、民族楽器、効果音まで、ソフトウェア音源を使えばありとあらゆる音色を扱うことができます。
「でも、音楽理論とか知らないと難しいんじゃ…?」
確かに、音楽理論を知っていれば、より高度な作曲や編曲が可能になります。しかし、DTMを始める段階で音楽理論の知識は必須ではありません。 まずはDAWソフトの操作に慣れ、音を鳴らす楽しさを体験することから始めましょう。作りながら学んでいくうちに、自然と必要な知識が身についていきます。
有名なアーティストの中にも、楽譜が読めなくても感覚的に素晴らしい楽曲を生み出している方はたくさんいます。大切なのは「音楽を作りたい!」という気持ちと、「楽しむこと」です。
DTMでできることって無限大! 具体的な活用例
DTMを始めると、あなたの音楽ライフはどのように変わるのでしょうか? DTMでできることは本当に多岐にわたります。
DTMの活用例
- オリジナル楽曲の制作: J-POP、ロック、EDM、ヒップホップ、アンビエント… 自分の好きなジャンルの曲をゼロから作れます。鼻歌で作ったメロディを壮大なオーケストラアレンジにすることも可能です。
- カバー曲・アレンジ制作: 好きなアーティストの曲をコピーしたり、自分なりのアレンジを加えたりできます。ボーカルだけを抜き出して、カラオケ音源(オケ)を作ることも。
- 「歌ってみた」のミックス・マスタリング: 自分で歌ったボーカルデータとカラオケ音源を組み合わせ、音量バランスや音質を調整(ミックス)し、最終的な音圧や聴こえ方を整える(マスタリング)作業もDTMの得意分野です。
- 動画コンテンツのBGM・効果音制作: YouTube動画や自主制作映画、ゲームなどに合わせたオリジナルのBGMや効果音(SE)を作成できます。著作権フリーの音源を探す手間も省け、オリジナリティも出せます。
- DJプレイ用のトラック制作・リエディット: ダンスミュージックのトラック制作や、既存曲のリエディット(再編集)なども可能です。
- 楽器の練習: 自分の演奏を録音して客観的に聴き返したり、マイナスワン(特定の楽器パートを除いた音源)を作成して練習に活用したりできます。
このように、DTMは単に曲を作るだけでなく、音楽に関わる様々な活動をサポートしてくれる強力なツールなのです。
DTMを始めるために必要なものリスト【完全版】
さあ、いよいよDTMを始める準備です! ここでは、DTMに必要なものをリストアップし、それぞれの役割や選び方のポイントを解説します。
1. パソコン:すべての中心となるマシン
DTMの心臓部となるのがパソコンです。MacかWindowsか、どちらを選ぶかは永遠のテーマですが、結論から言うと、どちらでもDTMは可能です。使い慣れている方や、使いたいDAWソフトが対応しているOSで選ぶのが良いでしょう。
パソコン選びのポイント(スペック目安)
- OS: Windows 10/11 または macOS 最新版推奨
- CPU: Intel Core i5 / Apple Silicon(M1以降) / AMD Ryzen 5 以上推奨。複数の音源やエフェクトを同時に動かすため、処理能力が高いほど快適です。
- メモリ(RAM): 最低8GB、16GB以上を強く推奨。特に多くのサンプル音源を使う場合は32GB以上あると安心です。
- ストレージ(SSD/HDD): 最低256GB、512GB以上のSSDを推奨。OSやDAWソフトだけでなく、音源データ(ライブラリ)は容量が大きいものが多いため、余裕を持たせましょう。読み書き速度の速いSSDがおすすめです。
メモ:ノートPC? デスクトップPC?
持ち運びたいならノートPC、拡張性やコストパフォーマンスを重視するならデスクトップPCが良いでしょう。最近はノートPCの性能も非常に高いので、どちらを選んでも問題なくDTMはできます。
2. DAWソフト:音楽制作の中核
DAW(Digital Audio Workstation)ソフトは、パソコン上で音楽制作を行うためのソフトウェアです。レコーディング、編集、ミキシングなど、音楽制作に必要な機能が統合されています。DTMの要となる、最も重要なツールと言えるでしょう。
DAWソフトには無料のものから有料のものまで様々あり、それぞれ特徴が異なります。選び方については後ほど詳しく解説します。
3. オーディオインターフェース:音の入出力を高音質に
オーディオインターフェースは、パソコンとマイクや楽器、スピーカーなどを接続し、音の入出力(アナログ信号とデジタル信号の変換)を高音質で行うための機材です。パソコン内蔵のサウンド機能よりも格段に音質が向上し、音の遅延(レイテンシー)も軽減されます。
マイクやギターを接続して録音したい場合は必須ですが、打ち込みメインの場合でも、より良い音質でモニタリング(音を確認すること)するために導入を強くおすすめします。
オーディオインターフェース選びのポイント
- 接続端子: USB接続が一般的。Thunderbolt接続は高速ですが、対応PCが必要です。
- 入出力数: マイクや楽器を何本同時に録音したいかによって選びます。最初はマイク入力×1、楽器入力×1、ステレオ出力×1程度の「2in/2out」モデルで十分な場合が多いです。
- 音質: 価格帯によって音質は変わりますが、近年はエントリーモデルでも十分な品質を備えています。レビューなどを参考にしましょう。
- 付属ソフト: DAWソフトの簡易版やプラグインエフェクトが付属しているモデルもあり、お得です。
ポイント:初心者向けおすすめモデル
Steinberg UR22C、Focusrite Scarlett 2i2、Native Instruments Komplete Audio 2などが定番で人気があります。予算は1万円台後半~3万円程度が目安です。
4. ヘッドホン or モニタースピーカー:正確な音を聴くために
制作した音を正確に確認(モニタリング)するために、ヘッドホンまたはモニタースピーカーが必要です。普段音楽を聴いているリスニング用のイヤホンやスピーカーは、音が加工されて聴こえやすく調整されている場合が多く、音楽制作用途には不向きな場合があります。
最初はモニターヘッドホンから始めるのが手軽でおすすめです。集合住宅など、大きな音が出せない環境にも適しています。
モニターヘッドホン/スピーカー選びのポイント
- モニターヘッドホン:
- タイプ: 密閉型(遮音性が高く、レコーディング向き)と開放型(音が自然で、ミキシング向き)があります。最初は汎用性の高い密閉型がおすすめです。
- 周波数特性: なるべくフラット(特定の音域が強調されていない)なものが理想です。
- 装着感: 長時間作業することが多いので、付け心地も重要です。
- 定番モデル: SONY MDR-CD900ST(超定番)、MDR-7506、audio-technica ATH-M50x など。予算は1万円~2万円程度。
- モニタースピーカー:
- タイプ: パワード(アンプ内蔵)とパッシブ(別途アンプが必要)があります。DTMではパワードが主流です。
- サイズ: 部屋の広さに合わせて選びます。ニアフィールドモニター(近距離での使用を想定)が一般的。
- 設置: 正確なモニタリングのためには、適切な設置(左右対称、耳の高さに合わせるなど)が重要です。
- 定番モデル: YAMAHA HSシリーズ、IK Multimedia iLoud Micro Monitor、PreSonus Erisシリーズ など。予算はペアで2万円台~
注意点:Bluetooth接続は避ける
Bluetooth接続のヘッドホンやスピーカーは、便利ですが音声伝送に遅延が発生するため、リアルタイム性が求められるDTM作業(特に録音や打ち込み)には不向きです。有線接続のものを選びましょう。
5. MIDIキーボード(任意):打ち込みを効率化
MIDIキーボードは、鍵盤を弾くことでパソコンに演奏情報(音の高さ、長さ、強さなど)を入力するための機材です。マウスで音符をポチポチ入力することも可能ですが、MIDIキーボードがあるとメロディやコードの入力が格段に速く、直感的に行えます。
ピアノ経験がない方でも、簡単なメロディを打ち込んだり、ドラムパッドとしてリズムを入力したりするのに役立ちます。
MIDIキーボード選びのポイント
- 鍵盤数: 25鍵、37鍵、49鍵、61鍵、88鍵などがあります。デスクスペースや用途に合わせて選びましょう。最初は25鍵や49鍵あたりがコンパクトで扱いやすいです。
- 鍵盤のタッチ: 軽いタッチ(シンセタッチ)と重いタッチ(ピアノタッチ)があります。ピアノ経験者はピアノタッチが良いかもしれませんが、そうでなければシンセタッチで十分です。
- 付加機能: フェーダーやノブ、ドラムパッドなどが付いていると、DAWソフトの操作やリズム入力がより便利になります。
- 接続: USB接続が一般的です。
ポイント:最初はなくてもOK
MIDIキーボードは必須ではありません。まずはマウスでの打ち込みから始めてみて、必要性を感じたら導入を検討するのでも大丈夫です。
まとめ:最低限これがあれば始められる!
色々な機材を紹介しましたが、最低限必要なのは「パソコン」と「DAWソフト」です。そして、音を確認するための「ヘッドホン(またはイヤホン)」があれば、打ち込みメインのDTMはスタートできます。
より快適に、より高音質で作業を進めたい場合に、「オーディオインターフェース」や「モニターヘッドホン/スピーカー」、「MIDIキーボード」を順次揃えていくのがおすすめです。
DAWソフトの選び方:無料?有料? おすすめは?
DTMの核となるDAWソフト。数多くの選択肢があるため、どれを選べば良いか迷ってしまいますよね。ここでは、DAWソフト選びのポイントと、主要なDAWソフトを紹介します。
無料DAWと有料DAWの違い
無料DAW
- メリット: なんといってもコストがかからない! 気軽にDTMを試せる。基本的な機能は備わっているものが多い。
- デメリット: 機能制限(トラック数、使用できるプラグインなど)がある場合がある。サポートが手薄な場合も。
- 代表例: GarageBand (Mac/iOS), Cakewalk by BandLab (Windows), Pro Tools Intro, Ableton Live Lite (製品付属など), Cubase LE (製品付属など)
有料DAW
- メリット: 機能が豊富で制限がない(グレードによる違いはあり)。プロの制作現場でも使われているものが多く、情報やチュートリアルが豊富。サポート体制が整っている。高品質な音源やエフェクトが付属していることが多い。
- デメリット: コストがかかる(数万円程度)。機能が多すぎて最初は戸惑う可能性も。
- 代表例: Logic Pro (Mac), Cubase (Win/Mac), Ableton Live (Win/Mac), Studio One (Win/Mac), FL Studio (Win/Mac), Pro Tools (Win/Mac)
ポイント:体験版を活用しよう!
多くの有料DAWには無料の体験版が用意されています。期間制限や一部機能制限はありますが、実際の操作感やインターフェースを試すことができます。気になるDAWがあれば、まずは体験版をインストールしてみるのがおすすめです。
主要DAWソフト紹介
ここでは、初心者にも人気のある代表的なDAWソフトをいくつか紹介します。
GarageBand (Mac/iOS)
- 特徴: Apple製品に無料でプリインストールされているDAW。直感的なインターフェースで、初心者でも非常に扱いやすい。基本的な作曲・録音・編集機能は十分備わっている。上位版のLogic Proとの連携もスムーズ。
- 対象OS: macOS, iOS
- 価格: 無料
- 公式サイト: https://www.apple.com/jp/mac/garageband/
- こんな人におすすめ: Macユーザーで、とにかく手軽にDTMを始めてみたい人。
Cakewalk by BandLab (Windows)
- 特徴: かつて「SONAR」として販売されていた高機能DAWが、BandLabにより完全無料化。トラック数無制限、VSTプラグイン対応など、無料とは思えないほどの機能を備えている。
- 対象OS: Windows
- 価格: 無料
- 公式サイト: https://www.bandlab.com/products/cakewalk
- こんな人におすすめ: Windowsユーザーで、無料で高機能なDAWを使いたい人。
Logic Pro (Mac)
- 特徴: Apple製のMac専用DAW。豊富な音源やエフェクトが最初から付属しており、コストパフォーマンスが非常に高い。GarageBandからのステップアップもしやすい。プロの使用者も多い。
- 対象OS: macOS
- 価格: 30,000円(買い切り、App Store)※2024年5月現在
- 公式サイト: https://www.apple.com/jp/logic-pro/
- こんな人におすすめ: Macユーザーで、本格的な音楽制作をしたい人。コスパ重視の人。
Cubase (Windows/Mac)
- 特徴: Steinberg社製の老舗DAW。歴史が長く、世界中で多くのユーザーに愛用されている。特にMIDI編集機能に定評があり、打ち込みメインの制作に強い。グレードが複数あり(Elements/Artist/Pro)、予算や目的に合わせて選べる。
- 対象OS: Windows, macOS
- 価格: Pro版 約6万円台~ ※グレードにより異なる
- 公式サイト: https://www.steinberg.net/ja/cubase/
- こんな人におすすめ: Windows/Mac問わず、オールラウンドな制作をしたい人。特に打ち込みを重視する人。
Ableton Live (Windows/Mac)
- 特徴: Ableton社製のDAW。独自の「セッションビュー」による直感的なループベースの制作や、リアルタイムパフォーマンスに強みを持つ。EDMやテクノ系のクリエイターに人気が高い。エフェクトの質にも定評がある。
- 対象OS: Windows, macOS
- 価格: Standard版 約5万円台~ ※グレードにより異なる
- 公式サイト: https://www.ableton.com/ja/live/
- こんな人におすすめ: EDMやループベースの音楽を作りたい人。ライブパフォーマンスにも活用したい人。
Studio One (Windows/Mac)
- 特徴: PreSonus社製の比較的新しいDAW。直感的で分かりやすいインターフェースと、軽快な動作が特徴。ドラッグ&ドロップ中心の操作で、初心者でも馴染みやすい。無料版の「Studio One Prime」もある。
- 対象OS: Windows, macOS
- 価格: Professional版 約4万円台~ ※グレードにより異なる
- 公式サイト: https://www.mi7.co.jp/products/presonus/studioone/
- こんな人におすすめ: 分かりやすい操作性を重視する人。無料から試してみたい人。
FL Studio (Windows/Mac)
- 特徴: Image-Line社製のDAW。ステップシーケンサーによるリズム制作が非常に強力で、ヒップホップやEDM系のクリエイターに絶大な人気を誇る。一度購入すれば生涯無料アップデートが保証されているのが大きな魅力。
- 対象OS: Windows, macOS
- 価格: Producer Edition 約3万円台~ ※グレードにより異なる
- 公式サイト: https://hookup.co.jp/products/image-line-software/fl-studio
- こんな人におすすめ: ヒップホップやEDMなど、リズムトラック制作を重視する人。アップデート費用を抑えたい人。
結局どれを選べばいいの?
ここまで様々なDAWを紹介しましたが、正直なところ「これが絶対におすすめ!」という唯一の正解はありません。 どのDAWでも基本的な音楽制作は可能です。
選び方のヒントとしては…
- OSで選ぶ: MacユーザーならGarageBandから始めてLogic Proへ、WindowsユーザーならCakewalkから試してみる、など。
- 作りたいジャンルで選ぶ: EDMならAbleton LiveやFL Studio、オールラウンドならCubaseやStudio Oneなど。
- インターフェースの好みで選ぶ: 体験版を触ってみて、直感的に「使いやすそう!」と感じたものを選ぶのが意外と重要です。
- 周りの人が使っているものを選ぶ: 分からないことを質問しやすいというメリットがあります。
- 予算で選ぶ: まずは無料DAWや付属版から始めて、本格的に続けたくなったら有料版を検討するのも良い方法です。
メモ:DAWは後から乗り換えも可能
最初に選んだDAWが自分に合わないと感じたら、後から別のDAWに乗り換えることも可能です。基本的な概念は共通している部分も多いので、過度に悩みすぎず、まずは一歩を踏み出してみましょう!
【実践編】DTMの始め方 5ステップ
機材とDAWソフトが揃ったら、いよいよ音楽制作のスタートです! ここでは、具体的なDTMの始め方を5つのステップに分けて解説します。
ステップ1:機材のセッティングとDAWのインストール
- パソコンにオーディオインターフェースを接続: USBケーブルなどで接続し、必要であればドライバーソフトウェアをインストールします。
- オーディオインターフェースにヘッドホン/スピーカーを接続: 正しい出力端子に接続しましょう。
- (任意)MIDIキーボードをパソコンに接続: USBケーブルで接続します。
- DAWソフトをインストール: ダウンロードまたはディスクからインストールします。ライセンス認証が必要な場合は、手順に従って行います。
- DAWのオーディオ設定: DAWソフトを起動し、オーディオデバイスの設定画面で、使用するオーディオインターフェースを選択します。これにより、パソコンではなくオーディオインターフェースから音が出力されるようになります。
この初期設定が、スムーズなDTMライフの第一歩です。取扱説明書やメーカーサイトをよく確認しながら進めましょう。
ステップ2:DAWの基本操作を覚える
DAWソフトは高機能なため、最初は画面に表示される情報の多さに圧倒されるかもしれません。しかし、焦らずに基本的な操作から一つずつ覚えていきましょう。
まずは以下の3つの操作に慣れることを目標にします。
- トラックの作成: 楽器や音声の種類ごとに「トラック」を作成します。ピアノの音を入れるなら「インストゥルメントトラック」、ボーカルを録音するなら「オーディオトラック」といった具合です。
- 打ち込み(MIDI入力): ピアノロールと呼ばれる画面に、マウスやMIDIキーボードを使って音符を入力していきます。音の高さ、長さ、強弱などを編集できます。まずは簡単なメロディやリズムパターンを打ち込んでみましょう。
- 録音(オーディオ入力): マイクや楽器をオーディオインターフェースに接続し、オーディオトラックに音声を録音します。
- 編集: 入力したMIDIデータや録音したオーディオデータを、カット、コピー、ペースト、移動、クオンタイズ(リズムのズレを補正)するなどして編集します。
- 再生・停止・ループ: 作成した音楽を再生したり、止めたり、特定の区間を繰り返し再生(ループ)したりする操作は頻繁に使うので、ショートカットキーなども覚えると効率が上がります。
ポイント:チュートリアルを活用しよう!
DAWの基本操作を学ぶには、YouTubeなどのチュートリアル動画が非常に役立ちます。多くのDAWには公式のチュートリアルがあり、また個人のクリエイターが分かりやすい解説動画をたくさん公開しています。
例えば、「Sleepfreaks」さんのチャンネルは、様々なDAWの基本操作から応用テクニックまで幅広く解説されており、初心者から上級者まで参考になります。
参考:Sleepfreaks YouTubeチャンネル
ステップ3:簡単なフレーズを打ち込んでみよう
基本操作に少し慣れてきたら、実際に音を鳴らしてみましょう!
- インストゥルメントトラックを作成: DAWに付属しているピアノやドラムなどのソフトウェア音源を選択します。
- ピアノロールを開く: MIDIを入力するための画面です。
- メロディを打ち込む: まずは「ドレミファソラシド」だけでもOK! マウスでポチポチ入力してみましょう。MIDIキーボードがあれば、鍵盤を弾いて入力できます。
- ドラムパターンを打ち込む: ドラム用の音源を選び、バスドラム、スネア、ハイハットなどを組み合わせて簡単なリズムパターンを作ってみましょう。「ドン・タン・ドン・タン」のような基本的な8ビートから試すのがおすすめです。
- 再生して確認: 打ち込んだ音が鳴るか確認し、音の長さやタイミングを調整してみましょう。
最初は完璧を目指さなくて大丈夫。 音を出す楽しさを感じることが重要です。
ステップ4:ループ素材を活用して曲の骨組みを作る
ゼロからすべてを作るのが難しいと感じる場合は、「ループ素材」を活用するのがおすすめです。ループ素材とは、数小節分のドラムパターンやベースライン、コード進行などが完成した状態で用意されているオーディオファイルのことです。
多くのDAWには最初からループ素材が付属していますし、別途購入したり、無料配布されているものを探したりすることもできます。
ループ素材の活用例
- 気に入ったドラムのループ素材を見つける。
- それに合うベースのループ素材を探して組み合わせる。
- コード進行のループ素材を重ねる。
- その上に、自分で考えた簡単なメロディを打ち込んでみる。
これだけでも、あっという間に曲の骨組みが出来上がります! ループ素材を組み合わせるだけでも立派な音楽制作です。楽しみながら曲の構成などを学んでいきましょう。
ステップ5:とにかく完成させてみる!
DTM初心者が陥りやすいのが、「完璧なものを作ろうとしすぎて、いつまでも完成しない」という状況です。
最初の目標は「短い曲でもいいから、とにかく最後まで完成させること」に設定しましょう。たとえクオリティに満足できなくても、イントロからアウトロまで一通りの流れを作る経験が、次のステップへの大きな自信と学びになります。
完成したら、MP3などのオーディオファイルに書き出して(エクスポート、バウンスなどと呼びます)、誰かに聴いてもらったり、自分で聴き返したりしてみましょう。改善点が見つかれば、それが次の制作へのモチベーションになります。
DTMを挫折しないための5つの秘訣
DTMは楽しいものですが、覚えることも多く、途中で挫折してしまう人がいるのも事実です。ここでは、音楽経験ゼロの初心者でもDTMを長く楽しむための秘訣を5つご紹介します。
1. 無理のない目標を設定する
最初からプロのようなクオリティを目指す必要はありません。「まずはDAWの操作に慣れる」「簡単なリズムパターンを作る」「1コーラスだけでも曲を完成させる」など、達成可能な小さな目標を立てて、一つずつクリアしていくことが大切です。小さな成功体験の積み重ねが、モチベーション維持につながります。
2. 楽しむことを最優先にする!
DTMは義務ではありません。技術的なことや理論にとらわれすぎず、「音をいじるのが楽しい!」「自分のイメージが形になるのが嬉しい!」という気持ちを大切にしましょう。好きな曲をコピーしてみたり、面白い音作りを試してみたり、自分がワクワクすることに時間を使うのが長続きのコツです。
3. 完璧を目指さない(完成させることを重視)
前述の通り、最初から完璧な作品を目指すと、途中で行き詰まってしまうことがあります。「8割できたらOK!」くらいの気持ちで、まずは曲を完成させることを優先しましょう。完成させることで達成感が得られ、次のステップに進む意欲が湧いてきます。
4. 仲間を見つける・コミュニティに参加する
一人で黙々と作業するのも良いですが、DTM仲間がいると、情報交換ができたり、モチベーションを維持しやすくなったりします。SNS(Xなど)で「#DTM初心者」などのハッシュタグで検索してみたり、オンラインコミュニティに参加してみるのも良いでしょう。自分の作品を公開してフィードバックをもらうのも、成長のきっかけになります。
メモ:オンラインコミュニティ例
近年は、月額制のDTMオンラインサロンや、特定のDAWユーザーが集まるDiscordサーバーなども増えています。自分に合ったコミュニティを探してみるのもおすすめです。
5. 定期的にDTMに触れる習慣をつける
毎日少しずつでも良いので、定期的にDAWソフトを起動し、音楽に触れる習慣をつけましょう。1日10分でも、新しい機能を試したり、好きな音色で遊んだりするだけでも効果があります。間が空いてしまうと、操作方法を忘れてしまったり、モチベーションが低下したりしがちです。無理のない範囲で継続することが重要です。
注意点:情報過多に注意!
インターネット上にはDTMに関する情報が溢れていますが、情報が多すぎて混乱してしまうこともあります。特に機材やプラグインに関しては、「あれもこれも必要なのでは?」と不安になりがちです。まずは今ある環境でできることを最大限に楽しむことを意識し、必要に応じて情報を取捨選択していくようにしましょう。
まとめ:さあ、DTMの世界へ飛び込もう!
この記事では、音楽経験ゼロの超初心者の方に向けて、DTMの始め方をステップバイステップで解説してきました。
DTMは、特別な才能や経験がなくても、誰でも気軽に始められるクリエイティブな趣味です。パソコン一台で、あなたの頭の中にある音楽を形にし、世界に発信することだって可能です。
必要なものは、「パソコン」「DAWソフト」「ヘッドホン」、そして何よりも「音楽を作ってみたい!」という情熱です。最初は分からないことだらけかもしれませんが、心配はいりません。この記事で紹介したステップや、世の中にあるたくさんのチュートリアルを参考に、少しずつ進んでいけば大丈夫。
最初の一歩を踏み出すあなたへ
- 完璧じゃなくてOK! まずは音を出す楽しさを味わおう。
- 無料ツールから試してみよう! GarageBandやCakewalkならコストゼロ。
- チュートリアル動画は最高の先生! 分かりやすい解説がたくさんある。
- ループ素材を活用しよう! 手軽に曲作りの感覚を掴める。
- 楽しむことを忘れずに! これが一番大事な継続のコツ。
DTMの世界は奥深く、学べば学ぶほど新しい発見と楽しさがあります。この記事が、あなたのDTMライフの素晴らしいスタートを切るきっかけとなれば幸いです。
さあ、DAWソフトを起動して、あなただけの音楽を奏で始めましょう!