Logic ProのSession Bass Playerは、コード進行からベースラインを素早く組み立てるのに便利です。一方で、作ったフレーズをMODO BASS 2へコピーすると、スライドが消えたり、ノートのつながりが不自然になったりすることがあります。
ポイントは、Session Bass側でスライドをノートの重なりとしてMIDI化することです。MODO BASS 2側ではLEGATO SLIDEを有効にし、重なったノートだけをスライドとして鳴らす形を試します。
この記事のゴールSession Bassで作ったベースラインをMIDIリージョンへ変換し、MODO BASS 2で鳴らします。スライド位置はOverlapで引き継ぎ、スライド速度は到達先ノートのVelocityで調整します。
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この記事で使う考え方
Appleは、Bass PlayerのSlide ModeでOverlapを選ぶと、スライドが発生するノート同士を重ねると案内しています。今回はその重なりを、MODO BASS 2のLEGATO SLIDEへ渡すための共通したMIDI表現として使います。MODO BASS 2での鳴り方は音源のバージョン、プリセット、演奏設定にも左右されるため、必ず自分の環境で確認してください。
Session Bassのスライド情報をそのまま移すのではなく、Overlapで作られたノートの重なりを利用するのがこの手順の核です。
手順1:Session Bassでフレーズを作り、Phrase Lengthを長めにする
まずはSession Bass Playerでコードと演奏スタイルを決め、欲しいベースラインを作ります。Complexity、Intensity、Slidesを調整しながら、スライドさせたい箇所を含むフレーズにしてください。必要に応じてPhrase Lengthを長めにすると、まとまりを確認しながら作りやすくなります。

手順2:Slide ModeをOverlapに変更する
Session PlayerエディタでDetailsを開きます。

続けてMoreのメニューからSlide Modeを開き、Overlapを選択します。

Overlapを選ぶと、スライドする2つのノートがMIDI上で重なります。Appleの案内どおり、この設定をしてからMIDI化するのが大切です。
手順3:Session PlayerリージョンをMIDIリージョンへ変換する
フレーズが決まったら、Session PlayerリージョンをControlキーを押しながらクリックし、変換からMIDIリージョンに変換を選びます。Appleもこのメニュー経由の変換手順を案内しています。

変換後はピアノロールを開きます。スライドを作った場所だけ、前のノートと次のノートが重なっていれば準備できています。

手順4:MODO BASS 2でLEGATO SLIDEをCC65に割り当てる
MODO BASS 2のCONTROLタブを開き、LEGATO SLIDEのTYPEをCC、VALUEを65に設定します。ここでは、前のノートを保持したまま次のノートへ進む部分を、LEGATO SLIDEとして鳴らせる設定を使います。

Logic ProのMIDIリージョンでは、オートメーション欄からMIDI CC 65を選びます。

CC65は127で維持します。今回の設定では、CC65を有効にしておき、ノートが重なった場所だけでLEGATO SLIDEが働くかを確認します。CC65=127の画面は掲載しませんが、オートメーションの値を127に上げてリージョン全体に書き込んでください。
CC65はスライド速度を連続的に決めるためではなく、LEGATO SLIDEを有効にするためのコントロールとして扱います。重なりのない通常ノートまでスライドしないか、必ず再生して確認しましょう。
手順5:スライド速度は到達先ノートのVelocityで調整する
スライドが遅く感じるときは、スライドの到達先になるノートのVelocityを上げて試します。今回の設定と参照したMODO BASSの操作情報では、Velocityが低いほどゆっくり、高いほど速いスライドになりました。
- 遅いスライドにしたいときは、到達先ノートのVelocityを下げる。
- 速いスライドにしたいときは、到達先ノートのVelocityを上げる。
- 音色や強さも変わるため、100から127付近を起点に耳で調整する。
LEGATO SLIDEをCCからキースイッチへ変えても、速度が速くなるとは限りません。CCやキースイッチは有効にする方法の違いであり、今回の速度調整はターゲットノートのVelocityで行います。
手順6:発音が途切れる場合だけノート長を少し短くする
変換したMIDIをMODO BASS 2で鳴らすと、ノートの境目で後ろの音が再発音されず、物切れに聞こえることがありました。その場合だけ、通常ノートの長さをほんの少し短くして再生を確認します。個別に直す代わりに、Logic ProのMIDIトランスフォームを使うと作業が早くなります。
ノート長を短くする処理は、AppleやIK Multimediaが公式に示した変換仕様ではありません。今回の環境で起きた発音の問題に対する回避策です。短くしすぎるとOverlapが消え、スライドも消えるため、問題がないプロジェクトには適用しないでください。
MIDIリージョンからMIDIトランスフォームを開く
対象のMIDIリージョンをControlキーを押しながらクリックし、MIDIトランスフォームから既存のセットを1つ選びます。画面では最大ノート長を選んでいますが、次の手順で新しいセットを作るため、ここではMIDIトランスフォーム画面を開く入口として使います。

新しいトランスフォームセットを作成します。

「長さ」を「引く」に設定し、最小量から試す
条件をノートにし、操作の長さを引くに設定します。

まずは値を0001にし、選択して実行します。

- 通常ノートが自然に再発音されるか再生する。
- スライド部分のノートのOverlapが残っているかピアノロールで確認する。
- 必要なときだけ、少しずつ値を増やして試す。
このセットは、たとえばSession Bass to MODO BASSのような名前で保存しておくと、同じ問題が出たときに再利用できます。
作業の流れを整理
- Session Bass Playerでベースラインを作る。
- Slide ModeをOverlapに変更する。
- ControlクリックからMIDIリージョンへ変換する。
- MODO BASS 2のLEGATO SLIDEをCC65に設定する。
- Logic ProでCC65を127に保つ。
- Overlapが残るスライドを再生し、到達先ノートのVelocityで速さを調整する。
- 発音が途切れる場合だけ、MIDIトランスフォームでノート長を0001から短くする。
この流れなら、Session Bassはフレーズ作成用、MODO BASS 2は最終的なベース音源として役割を分けられます。変換後は、スライド箇所と通常ノートを必ず聴き比べてください。Logic ProやMODO BASS 2のバージョン、プリセット、プロジェクト設定が違えば結果も変わるためです。
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参考リンク
- Apple:Mac用Logic ProでBass Playerの演奏を編集する
- Apple:Session PlayerリージョンをMIDIリージョンまたはパターンリージョンに変換する
- Apple:MIDIトランスフォームウインドウの概要
- IK Multimedia:MODO BASS 2製品情報
- MODO BASS CONTROL編






