同じドラムフレーズに、リズムに合わせた音色の変化を加えたい。そんなときに試せるのがStep FXです。今回はフィルターを16ステップで動かし、Depth 0%と60%を比較します。

Step FXとは?

フィルター・歪み・Mod FX・ディレイ・リバーブなどを備えたマルチエフェクトです。中心となるのは3つの独立したステップモジュレーターで、それぞれ最大128ステップを使い、選んだ処理のパラメーターやGate・Panを動かせます。

約10秒のドラムで、Filter CutoffのDepthを比較

フィルターの動きをDepth 0%と60%で聴き比べてみてください。

Step FX OFF

Filter Cutoff / Step Mod 1 Depth 0%

Filter Cutoff / Step Mod 1 Depth 60%

共通項目設定
Filter Type / Cutoff / Resonance / MixLP 24dB Edgy / 1937Hz / 30% / 100%
Step Mod 1 / Target / Steps / Rate / SwingON / Filter Cutoff / 16 / 1/16 / 50%
Attack / Hold / Release / Curve12.4% / 20.0% / 66.9% / 0.00
Step Mod 2・3 / Distortion / Mod FX / Delay / Reverb / XY X・YすべてOFF
Master Input Gain / Output / Mix0dB / −0.0dB / 100%
Step FXの実際の設定画面:Filter Cutoff / Step Mod 1 Depth 0%
Filter Cutoff / Step Mod 1 Depth 0%。
Step FXの実際の設定画面:Filter Cutoff / Step Mod 1 Depth 60%
Filter Cutoff / Step Mod 1 Depth 60%。

基本操作:Filter Cutoffをステップで動かす

Audio FXのMulti Effects → Step FXから挿入します。今回はFilterをONにし、Step Mod 1のTargetへFilter Cutoffを選びました。Step Mod 2・3はOFFです。

FilterはLP 24dB Edgy、Cutoffの基準値は1937Hz、Resonance30%、Mix100%に固定しています。Depth 0%でもフィルター自体は有効なので、プラグインOFFとは音が異なります。0%と60%の比較では、ステップによる変化だけを加えています。

ステップとエンベロープ

エンベロープの値はステップ長に対する%で、ミリ秒ではありません。

ステップの高さは、1から順に100 / 67.7 / 44.9 / 100 / 65.3 / 44.2 / 100 / 47.1 / 100 / 62.4 / 46.2 / 100 / 62.7 / 41.0 / 100 / 45.7%です。4〜5と9〜10の間にはTieがあります。今回の録音ではパターンを描き替えていません。

ステップの高さや長さを変えると、変調の形を作れます。ステップ番号の間のTieは隣のステップをつなぐ操作です。まずパターンを固定してDepthの違いを聴き、その後に並びを変えると効果を追いやすくなります。

DepthとRate

Depthは変調の強さ、Rateはステップが進む速さです。同じフレーズ・パターンでDepthだけを上げると、フィルターの動きがどう変わるか確認できます。

1/16設定のステップは4/4の1小節で16個進みます。繰り返す打音の明るさや抜け方へ注目してみてください。

ほかの処理との関係

今回はDistortion・Mod FX・Delay・Reverb・XY Pad X/YをOFFにしています。Master Input Gain0dB・Output表示−0.0dB・Mix100%です。Mod FXの内部LFOとステップモジュレーターは別の操作なので、独立した汎用LFOセクションで全パラメーターを動かす説明とは区別します。

プリセットによっては複数の処理が同時に動きます。効果が強すぎるときは、処理を1つずつOFFにして何が変わるか確認し、使いたいモジュレーターだけを残してみてください。

GateやPanへ広げるなら

Targetを変えてGateやPanを動かす方法もあります。Gate MixとGate AddはDepth 0%の動作が異なるため、音が出ないときはTarget名を確認します。

別のモジュレーターへ違うステップ数を設定すると、重なり方が変わるパターンも作れます。まずFilter Cutoffの比較を試してから、必要な変化を1つずつ足すのがよいと思います。

まとめ

Step FXは、処理と変調先を絞ると理解しやすくなります。今回のプラグインOFF・Depth0%・60%を聴き、フィルターそのものと、ステップで動かした音の違いを確認してみてください。

参照:Apple公式:ステップモジュレーターのグローバルコントロール、再生コントロール。