DTMにおいて、音質を調整するための定番エフェクトといえば、コンプレッサーとEQですよね。どちらを先に使うべきか、迷う場面もあるかと思います。
順番を決めるときは、コンプレッサーへ入る音を変えたいのか、圧縮した後の音色を整えたいのかを考えると整理しやすいです。どちらかを必ず先にする、というルールではありません。
コンプレッサーとEQの役割と効果的な順番
EQは特定の帯域を持ち上げたり、下げたりして音色を調整します。コンプレッサーは検出したレベルとしきい値に応じてゲインを変え、音量の動きを調整します。
EQ→コンプレッサー:EQで変えた信号がコンプレッサーへ入ります。帯域のブーストやカットで検出レベルも変わるため、圧縮のかかり方が変化することがあります。
コンプレッサー→EQ:先に圧縮し、その出力の音色をEQで整えます。後段EQの設定は、前段コンプレッサーの検出へ直接は戻りません。
例えば、不要な低域が圧縮を動かしているなら、先にローカットを試す方法があります。圧縮後の音がこもって感じるときは、後段EQで調整する方法もあります。ただ、どの帯域を動かすべきかは、その録音やアレンジを聴いて判断したいところですね。
同じピアノで順番を比べる
言葉だけだと分かりにくいので、同じピアノフレーズと設定で比較音源を用意しました。音源を切り替えて、音の立ち上がりや伸び方、音色に注目してみてください。
耳で確認:EQとコンプレッサーの順序比較
EQとコンプレッサーの順序を変えた音を聴き比べてみてください。
EQ→コンプレッサー
コンプレッサー→EQ


実際のチャンネルストリップです。灰色のエフェクトはバイパス、青色のエフェクトだけが有効です。
順番を変えるときに確認すること
- 同じフレーズを繰り返し、EQとコンプレッサーの設定を固定します。
- EQを前後に切り替え、コンプレッサーのゲインリダクションも確認します。
- 出力音量をそろえて比較します。大きくなったことと、音色やダイナミクスが改善したことは分けて判断します。
- 最後にSoloを解除し、ほかの楽器と合わせて確認します。
先に確認:通常のEQが、音量の小さい部分だけ効かなくなるわけではありません。音量差で判断しにくい場合はありますが、EQの働きとコンプレッサーの検出を混同しないようにしてください。
EQを前後に1つずつ置き、前段で不要な帯域を整理してから圧縮し、後段で音色を整える使い方もあります。最初からたくさん挿すより、まずは1つのEQの位置を変えてみると違いを追いやすいです。
コンプレッサーの種類や基本設定は、コンプレッサーの解説記事も参考にしてみてください。
関連するプラグイン
以前の記事で紹介した製品リンクです。今回の比較にはLogic ProのChannel EQとCompressorを使っています。
順番に迷ったら、目的を1つ決めて試す
不要な帯域を先に整理したいのか、圧縮した後の音色を整えたいのか。その目的を1つ決めて、同じ設定で前後を切り替えてみてください。
参考:Apple公式:Channel EQの使用。公式ガイドでも、ほかのエフェクトの前で音色を整える使い方が説明されています。









