音楽制作(DTM)を始めたいけれど、どんなノートPCを選べばいいか迷っていませんか?2025年は新しいチップセットが登場し、音楽制作の環境も大きく変わっています。
この記事では、DTM初心者から上級者までに向けて、予算別・用途別の最適なノートPC選び方を徹底解説します。最新のApple M4、Intel Core Ultraシリーズの性能比較から、具体的な機種推奨まで網羅的にご紹介します。
DTM用ノートPCに必要なスペック(2025年基準)
結論:2025年のDTM用ノートPCは、CPU性能・メモリ容量・SSD速度の3つが最重要です。
1. CPU(プロセッサー)- 最重要パーツ
CPUは音楽制作において最も重要なコンポーネントです。DAWソフトウェアの処理、プラグインエフェクトの計算、リアルタイム録音の品質すべてがCPU性能に依存します。
プロフェッショナル:Intel Core i7/i9(13世代以降)/ AMD Ryzen 7/9(7000シリーズ以降)/ Apple M3/M4 Pro/Max
Intel Core Ultraシリーズ(2025年注目)
Intel Core Ultraプロセッサーは、AI処理性能の向上と電力効率の改善を特徴とする新シリーズです。DTM作業においては、AI系プラグインの恩恵を受けやすく、将来性の高い選択肢です。
Apple M3/M4シリーズ
Apple Silicon(Mシリーズ)は、高い処理性能と優れた電力効率でDTMユーザーから高評価を得ています。特に:
- M3チップ:多くのプラグインを同時使用してもスムーズな動作
- M4チップ:さらに高い処理性能、重いプラグインや大規模プロジェクトに最適
- ファンレス設計:MacBook Airならレコーディング時のノイズなし
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2. メモリ(RAM)- 同時作業の要
メモリ容量は、同時に使用できるプラグインや音源の数を決定します。
必要最低限
- 16GB:基本的なDTM作業
- 軽いプラグイン10-15個程度
- 初心者から中級者向け
推奨スペック
- 32GB以上:本格的な音楽制作
- 重いオーケストラ音源も快適
- プロフェッショナル向け
ポイント:多くのサンプル音源やプラグインを使用する場合、32GB以上のメモリを強く推奨します。特にオーケストラ音源(Kontakt、BBC Symphony Orchestra等)は大容量メモリを必要とします。
3. ストレージ(SSD)- 作業効率の鍵
高速なSSDは、OS・DAW・音源ライブラリの読み込み速度を大幅に向上させます。
推奨仕様:
- NVMe SSD必須(SATA SSDは避ける)
- 最低512GB、推奨1TB以上
- 2TB以上あると大容量ライブラリも安心
4. その他の重要項目
ディスプレイ
- 14インチ以上推奨:DAWの操作性向上
- フルHD(1920×1080)以上:プラグイン画面の視認性
静音性
- ファンノイズの少ないモデル:レコーディング品質に直結
- Apple MacBook Air(M3/M4)は完全ファンレス
接続端子
- USB Type-A × 2以上:オーディオインターフェース接続
- USB Type-C/Thunderbolt:高速データ転送
価格帯別おすすめノートPC(2025年版)
エントリーモデル(10万円未満)
対象ユーザー
- DTMを始めたばかりの初心者
- 趣味レベルの音楽制作
- 基本的な作曲・録音がメイン
おすすめ機種
1. mouse A5-A5A01SR-A
- CPU:AMD Ryzen 5 7430U
- メモリ:16GB
- ストレージ:512GB SSD
- ディスプレイ:15.6型 フルHD
- 特徴:コストパフォーマンス重視、DTM入門に最適
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2. Lenovo IdeaPad Slim 3 Gen 10
- CPU:Ryzen 5 7530U
- メモリ:16GB
- ストレージ:512GB SSD
- ディスプレイ:15.6型フルHD
- 特徴:価格に対する性能が高く、初心者におすすめ
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注意:エントリーモデルでは、同時に使用できるプラグイン数に制限があります。大規模な編成や重いプラグインを多用する場合は、ミドルレンジ以上をお勧めします。
ミドルレンジ(10-20万円)
対象ユーザー
- 本格的なDTM制作を始めたい方
- 多数のトラックとプラグインを使用
- マルチチャンネル録音を行う方
Windows機種
1. DAIV Z4-I7I01SR-A(マウスコンピューター)
- CPU:Intel Core i7-1360P
- メモリ:16GB(32GBへカスタマイズ推奨)
- ストレージ:1TB SSD
- 重量:約975g
- ディスプレイ:14インチ
- 特徴:軽量でパフォーマンス優秀、BTO対応
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2. Lenovo LOQ 15IRX10
- CPU:Intel Core i5-13420H
- GPU:RTX 3050
- メモリ:16GB
- ストレージ:512GB SSD
- ディスプレイ:16.0インチ WUXGA IPS液晶 144Hz
- 特徴:ゲーミングノートベースで高性能
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Mac機種
MacBook Air M3(推奨構成)
- チップ:Apple M3(8コアCPU / 10コアGPU)
- メモリ:16GB(カスタマイズ)
- ストレージ:512GB SSD
- ディスプレイ:13.6インチ Liquid Retina
- 特徴:完全ファンレス、最大18時間バッテリー
ハイエンド(20万円以上)
対象ユーザー
- プロフェッショナルな音楽制作
- 大規模オーケストラ編成
- 高負荷ミキシング・マスタリング
推奨構成
MacBook Pro M4(バランス重視)
- チップ:Apple M4 Pro
- メモリ:32GB
- ストレージ:1TB SSD
- ディスプレイ:14インチ Liquid Retina XDR
- 価格帯:25-30万円程度
MacBook Pro M4(最高性能)
- チップ:Apple M4 Max
- メモリ:48GB以上
- ストレージ:2TB SSD以上
- ディスプレイ:16インチ Liquid Retina XDR
- 価格帯:35万円以上
プロ向けモデル(30万円以上)
プロフェッショナル向けでは、以下のような用途に対応できます:
- 映画音楽制作:大規模オーケストラライブラリ
- 商業音楽制作:複数のクライアント案件同時進行
- ライブパフォーマンス:安定性と処理速度重視
Windows vs Mac 徹底比較(2025年版)
Windows(Intel/AMD)のメリット
コストパフォーマンス
- 同予算でより高スペックを実現可能
- BTO(受注生産)でメモリ・ストレージを自由カスタマイズ
- 競争の激しい市場により価格が抑えられている
拡張性・互換性
- 幅広いDAWソフト対応(FL Studio、Reaper等)
- プラグイン選択肢が豊富
- 外部ハードウェアとの互換性が高い
デメリット
- 機種によってはファン騒音が気になる
- ソフトウェアとハードウェアの相性問題が起こる可能性
- セキュリティ対策が必要
Mac(Apple Silicon)のメリット
安定性・効率性
- OSとハードウェアの完全統合による高い安定性
- Apple Siliconの優れた電力効率と性能
- Logic ProなどApple製DAWとの高い親和性
使いやすさ
- 直感的なユーザーインターフェース
- Time Machineによる簡単バックアップ
- 静音設計(特にMacBook Air)
デメリット
- 同スペックのWindows機より高価
- 購入後のメモリ・ストレージ増設が困難
- 一部Windows専用プラグインが使用不可
主要DAWソフトの動作環境と推奨スペック
人気DAWランキング(2025年)
日本国内
- Cubase
- Studio One
- Ableton Live
- Logic Pro
- FL Studio
世界的
- Ableton Live
- FL Studio
- Logic Pro X
- Cubase
- Studio One
DAW別推奨スペック
Cubase(Steinberg/YAMAHA)
- CPU:Intel Core i5以上 / AMD Ryzen 5以上
- メモリ:8GB以上(16GB推奨)
- 特徴:作曲アシスタント機能が充実、音楽理論初心者に優しい
- 推奨PC:Windows機全般、特にYAMAHA製品との連携強化
Logic Pro(Apple)
- システム:macOS専用
- CPU:Apple Silicon推奨(M3/M4で最適化)
- メモリ:16GB以上(32GB推奨)
- 特徴:AI駆動のBass Player/Keyboard Player、2,500種以上の音源内蔵
- 推奨PC:MacBook Pro M4、MacBook Air M3
Studio One(PreSonus)
- CPU:Intel Core i3以上 / AMD相当
- メモリ:8GB以上(16GB推奨)
- 特徴:操作性重視、CDプレス用DDP書き出し対応
- 推奨PC:Windows/Mac両対応、幅広い選択肢
Ableton Live
- CPU:Intel Core i5以上 / AMD相当
- メモリ:8GB以上
- 特徴:ライブパフォーマンス特化、エレクトロニック音楽制作
- 推奨PC:Windows/Mac両対応、特にライブ用途なら安定性重視
購入前のポイント:Studio One 7、Ableton Live 12ともに無料お試し版があります。フルバージョンを約1ヶ月無料で使用できるため、購入前に必ず試用することを強く推奨します。
用途別推奨ノートPC
作曲重視(コード進行・メロディ制作)
推奨スペック
- CPU:Core i5/Ryzen 5以上
- メモリ:16GB
- 推奨DAW:Cubase、Logic Pro
- おすすめPC:MacBook Air M3、mouse A5シリーズ
作曲メインの場合は、高性能グラフィックは不要で、CPU性能とメモリ容量を重視します。音楽理論アシスト機能の豊富なCubaseや、内蔵音源の多いLogic Proとの組み合わせが効果的です。
レコーディング重視(生楽器・ボーカル録音)
推奨スペック
- CPU:Core i7/Ryzen 7以上
- メモリ:16-32GB
- 重要要素:静音性、低レイテンシー処理
- おすすめPC:MacBook Air M3/M4(ファンレス)
レコーディングでは、ファンノイズが録音に混入するリスクを避けるため、静音性が最重要です。MacBook Airのファンレス設計は大きなアドバンテージとなります。
ミキシング・マスタリング重視
推奨スペック
- CPU:Core i7/i9、Ryzen 7/9、M3 Pro以上
- メモリ:32GB以上
- 推奨DAW:Pro Tools、Studio One
- おすすめPC:MacBook Pro M4 Pro、高性能Windows機
多数のプラグインエフェクトを同時使用するため、高いCPU性能と大容量メモリが必須です。プロフェッショナル向けの環境では、処理能力に余裕を持たせることが重要です。
ライブパフォーマンス用
推奨スペック
- 重要要素:安定性、軽量性、バッテリー持続
- 推奨DAW:Ableton Live
- おすすめPC:MacBook Air M3/M4、軽量Windows機
ライブでは何よりも安定性が重要です。過度な高性能より、確実に動作する信頼性の高いモデルを選びましょう。
購入前チェックリスト
必須確認項目
スペック関連
- □ CPU:Core i5/Ryzen 5以上(推奨i7/Ryzen 7以上)
- □ メモリ:16GB以上(推奨32GB以上)
- □ ストレージ:NVMe SSD 512GB以上(推奨1TB以上)
- □ ディスプレイ:14インチ以上、フルHD以上
接続・拡張性
- □ USB Type-A端子×2以上
- □ USB Type-C/Thunderbolt対応
- □ ヘッドフォン出力
- □ 外部モニター接続対応
使用環境
- □ 使用予定DAWの動作確認
- □ 静音性(レコーディング用途の場合)
- □ バッテリー持続時間(持ち運び頻度)
- □ 重量(持ち運び予定の場合)
予算別最終決定ガイド
10万円未満
結論:mouse A5-A5A01SR-A または Lenovo IdeaPad Slim 3
- DTM入門には十分なスペック
- 将来のアップグレードを前提とした選択
10-20万円
Windows重視:DAIV Z4-I7I01SR-A(32GBカスタマイズ)
Mac重視:MacBook Air M3(16GB/512GB構成)
- 本格的なDTM制作に対応
- 長期間使用可能なバランス重視
20万円以上
推奨:MacBook Pro M4 Pro(32GB/1TB構成)
- プロフェッショナルレベルの性能
- 将来性と拡張性を重視
まとめ:2025年DTM用ノートPC選びの結論
初心者の方へ
MacBook Air M3(16GB/512GB)またはmouse A5シリーズからスタートしましょう。静音性と使いやすさを重視するならMac、コストパフォーマンスを重視するならWindowsが最適です。
中級者の方へ
MacBook Pro M4または高性能Windows機(32GB構成)がおすすめです。本格的な音楽制作に必要な性能と拡張性を備えています。
プロフェッショナルの方へ
MacBook Pro M4 MaxやCore i9搭載Windows機で、最高レベルの処理能力を確保しましょう。安定性と性能の両立が重要です。
最後に重要なポイント
購入前の必須行動:
1. 使用予定DAWの無料体験版をダウンロード
2. 実際に楽器店や家電量販店で実機を触って確認
3. オーディオインターフェースとの接続テスト
4. 予算に余裕があれば、一段階上のスペックを検討
2025年のDTM環境は、Apple SiliconとIntel Core Ultraという強力な選択肢により、どの価格帯でも以前より高性能なPCが手に入ります。あなたの音楽制作スタイルと予算に最適な一台を見つけて、素晴らしい音楽制作ライフを始めましょう。
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