ドラムへ歪みを足すとき、どのタイプから試せばよいでしょうか。今回はPhat FXのDistortionからVari Drive・Bit Crusher・Soft Saturationを選び、同じフレーズで比較します。
Phat FXのDistortionは3つのユニット
Phat FXはドラムやベースなどの質感を変えられるマルチエフェクトです。Distortionには3つのユニットがあり、それぞれのTypeを選んで量を調整できます。タイプが3種類だけという意味ではありません。
今回の実画面ではBit Crusher、Soft Saturation、Vari Driveのほか、Diode・Tube・Scream・Squared・Dirt・Grit・Downsampler・Exciterを選べます。本文中の名称はこの実画面に合わせています。
約10秒のドラムで、3タイプの歪みを比較
Vari Drive・Bit Crusher・Soft Saturationの音を聴き比べてみてください。
Phat FX OFF
Vari Drive 30.0%
Bit Crusher 30.0%
Soft Saturation 30.0%
| 共通項目 | 設定 |
|---|---|
| Distortion / Drive 1・2・3 | ON / 30%・0%・0% |
| Bandpass / Filter / Mod FX / Bass Enhancer / Compressor | すべてOFF |
| XY Pad X/Y / Envelope / LFO1/2 | すべてOFF |
| Master Input Gain / Output / Mix / Limiter | 0dB / 0dB / 100% / Off |



基本操作:1ユニットずつ聴き比べる
Audio FXのMulti Effects → Phat FXから挿入します。DistortionをONにし、ユニット1のTypeだけを変えました。コントロール表示でのDistortion Drive 1は30.0%、ユニット2・3は0.0%です。
Vari Drive
Appleは真空管を基にした歪みで、クリーンブーストにも向くタイプとして説明しています。今回のドラムでは、強さを上げたときの音のまとまり方を確認してみてください。
自分の素材でも量を少しずつ変えてみてください。
Bit Crusher
デジタル的な荒い質感を作るタイプです。スネアやハイハットの質感が、OFFやほかのタイプとどう違うかを聴いてみてください。
ビット数やダウンサンプリング率の違いは、単体Bitcrusherの比較記事でも聴けます。
Soft Saturation
Appleは真空管のような歪みで、音に暖かさや厚みを加えられるタイプとして説明しています。
打音や余韻の違いを聴き比べてみてください。
ほかの処理をOFFにした理由
Phat FXのプリセットには、歪み以外の処理も含まれます。今回はBandpass・Filter・Mod FX・Bass Enhancer・Compressor・XY Pad X/Y・Envelope・LFO1/2をOFFにし、Master LimiterもOffにしています。Master Input GainとOutputは0dB、Master Mixは100%です。
プリセットをそのまま比較すると、歪みだけでなくベース強調やコンプレッサーの違いも聴くことになります。必要な処理を1つずつ加えると変化を追いやすくなります。
曲の中で使うなら
- ドラムへ挿し、まずTypeを選んで量を控えめから上げる。
- 強すぎるときは量を下げるか、Master Mixで原音を戻す。
- 不要な低域を前段EQで調整し、歪み後の高域は後段EQで整える。
- Auxへ送って処理音と原音を混ぜるパラレル処理を試す。
複数ユニットを混ぜる場合も、まず1つずつの違いを確認してから足してみてください。
まとめ
Typeを選び、量を変え、原音とのバランスを調整する。この順番で試すとPhat FXの歪みを比較しやすくなります。今回の3タイプから気になるものを選び、自分の曲の中でも確認してみてください。









